新語時事用語辞典とは?

2011年8月5日金曜日

セシウム汚染米

読み方:セシウムおせんまい
別名:セシウム米
別名:放射能汚染米

原発事故の影響で放射性物質に汚染された米穀。とりわけ、生体に取り込まれやすい放射性セシウムを吸収した米のこと。

2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の原発事故で、周辺地域で放射性物質が検出されている。放射性物質の中でも「セシウム137」をはじめとする放射性セシウムは、体内に吸収されやすく、半減期もある程度長い。このため、汚染された食品を食べて内部被ばくを受けるリスクに対し不安が広がっている。

2011年7月には、緊急時避難準備区域や計画的避難区域から出荷された肉牛が飼料の稲わらを経由して放射性セシウムに汚染された「セシウム汚染牛肉」となり、各地に流通していたことで、全国的な問題となった。また、福島県の肉牛農家の生計にも深刻な打撃を与えた。

2011年8月3日、米の収穫時期を目前にして、農林水産省は、コメの放射性セシウム汚染状況を2段階で調査する方針を明らかにした。本調査で規定以上の線量が検出された場合には、(旧)市町村の単位で全量を破棄することが義務付けられる。

2011年8月5日には、テレビの放送番組内で「岩手県産ひとめぼれ」のプレゼント当選者として「怪しいお米」「汚染されたお米」「セシウムさん」というテロップが表示され、抗議が殺到、翌日の同番組が休止になる騒ぎも起こっている。

関連サイト:
米の放射性物質調査に関する説明会 会議資料 - 農林水産省