新語時事用語辞典とは?

2011年6月23日木曜日

アフター4

読み方:アフターフォー

「午後4時以降」の時間帯。サマータイムの導入によって繰り上がった終業時刻を意味する。いわゆる「アフター5」のサマータイム版。

2011年の夏は、東日本大震災の影響から、首都圏を中心に節電の対策が進められている。例えば「スーパークールビズ」などはその顕著な例である。サマータイムを導入する企業も多く、小売店や飲食店などは繰り上がった1時間を活用して店舗を利用してもらおうと各種戦略を打ち出し始めている。

ウィルス性食中毒

読み方:ウィルスせいしょくちゅうどく
別名:ウイルス性食中毒

ウィルスへの感染を原因として罹患する食中毒のこと。代表的なウィルスとして「ノロウィルス」がある、

食中毒は、その原因のタイプによって、ウィルス性食中毒、細菌性食中毒、自然毒食中毒、化学性食中毒、の4種に大きく分類される。例えば「サルモネラ菌」や「病原性大腸菌O-157」などは細菌性食中毒に分類され、フグ毒や毒キノコなどは自然毒食中毒に分類される。

2011年3月に発生した東日本大震災の影響で、被災地では5月から6月にかけて大量にクロバエやイエバエなどの「震災バエ」が発生している。ハエの仲間には、ウィルス性食中毒や感染症を媒介するものが多く、注意と対応が呼びかけられている。

ハマベバエ

海浜に主に生息する比較的小型のハエ。浜に打ち上げられて腐った海藻や、捨てられたカキ殻などに産卵する。トルエンなどの強毒性の有機溶剤の臭いにつられて群がることが多く、海浜地帯の工場などで大量に発生し問題となることがある。

2011年3月に発生した東日本大震災では、漁港で腐敗した魚などを餌にクロバエ、イエバエが大量発生し、2011年6月時点で大きな問題となっている。

ニクバエ

別名:肉蝿
英語:flesh-fly

ニクバエ科の、やや大型のハエ。動物の死肉や糞尿などに群がるものが多く、感染症を媒介する衛生害虫となっている。

2011年3月に東日本大震災により罹災した地域では、5月頃から例年では考えられないほど大量のハエが発生しており、感染症など衛生面での懸念が高まっている。

肉食性のハエにはニクバエの他にクロバエ、キンバエなどがあるが、震災では特にクロバエが大量発生している。また、6月に入るとイエバエが大量発生し、衛生面での懸念がより高まっている。

震災バエ

読み方:しんさいバエ
別名:震災蠅
別名:震災蝿

東日本大震災の被災地で大量発生しているハエ。2011年6月現在、深刻な問題として顕在化しつつある。

被災した漁港などでは、春から初夏にかけて水産工場の水産物などの腐敗が進み、それを餌として大量のハエが発生、遠方の避難所まで飛んできて罹災者を脅かしている。また、強烈な腐敗臭も一面に漂っているという。

大量発生している震災バエの多くは、5月時点ではクロバエが多く、6月を過ぎてからはイエバエが多く見られるようになっている。イエバエはより人間の生活に近い生態を持ち、食中毒を媒介するリスクが高いとされる。被災地での食生活への悪影響が懸念されており、防虫ネットを張ったり瓦礫の上に消毒剤を撒いたりといった対策がとられているが、根本的な対策を講じることは依然として困難な状況にある。

なお、震災の影響で被災地にハエが大量発生することは、2011年春先から懸念の声が上がっていた。4月にはツツガムシ病を媒介するダニの大量発生が危惧されていた。夏にかけては蚊の発生などが懸念される。

なお、国立感染症研究所によると、腐敗した魚介類や糞尿などからはキンバエ、クロバエ、ニクバエなどが発生するという。過去にはヘドロからハマベハヤトビバエが、牡蠣殻からセトウチハヤトビバエ、腐った海藻類からハマベバエが大量発生した事例がある。

関連サイト:
被災地・避難所の感染症対策における衛生昆虫の問題点 - 国立感染症研究所