新語時事用語辞典とは?

2011年8月16日火曜日

バクテリアマット

別名:微生物マット
英語:bacteria mat

バクテリアが多量に繁殖してマット(厚い敷物)のような状態になること。特定の環境下でバクテリアが繁殖して生じる。

2011年8月に独立行政法人海洋研究開発機構が発表した、有人潜水調査船「しんかい6500」による潜航調査の結果では、三陸海岸東方の日本海溝の海域で、東日本大震災によって生じたと見られる海底の亀裂、断層から噴出すメタンや硫化水素などによって繁殖したと見られる分厚いバクテリアマット、地震発生前には棲息が確認できなかった高密度に棲息するウシナマコ類、などが確認された。

なお、バクテリアマットは、自然にも発生するが、人工的に発生させて昆虫飼育用のマットに用いる場合もある。

関連サイト:
東北地方太平洋沖地震震源海域での有人潜水調査船「しんかい6500」による潜航調査で得られた画像について(速報) - 独立行政法人海洋研究開発機構 プレスリリース 2011年 8月 15日

自殺報道のガイドライン

読み方:じさつほうどうのガイドライン

報道機関が自殺に関して報道する際、その報道が他の自殺を誘発することのないように、その報道のあり方について取り決めたガイドラインのこと。

特に、2000年に世界保健機関(WHO)による勧告「Preventing Suicide A Resource for Media Professionals」を指すことが多い。

WHOによる自殺報道のガイドラインでは、自殺におけるメディアの影響や、どのように報道すべきかといった概要を踏まえながら、要約としては「写真や遺書を公表してはいけない」「自殺を美化しない」「自殺『成功』とは言わない」「自殺以外の問題解決のための選択肢を強調する」といった具体的なガイドラインを示している。

関連サイト:
PREVENTING SUICIDE
A RESOURCE FOR MEDIA PROFESSIONALS
- WHO(World Health Organization)
自殺予防
メディア関係者のための手引き
- 日本語版第2版

早場米

読み方:はやばまい

時期をやや早めにずらして栽培され、通常の米よりも早い時期に市場に出荷される米。一般的な新米が出回るよりも早く、新米を味わうことができる。多くの場合は9月頃に刈り取り・出荷を行う。より早期に出荷される「超早場米」もある。

2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所で発生した原発事故の影響を受けて懸念が広がっている、いわゆる「セシウム汚染米」の問題に関連して、8月初頭から早場米を対象とする予備調査が進められている。千葉県での早場米の予備調査は8月9日までに実施されており、いずれも基準値を超える放射線量は検出されなかったという。また、8月16日には茨城県産の早場米が収穫後の本調査を受けた結果、検出下限値を下回り、検査基準をクリアしている。

純債権国

読み方:じゅんさいけんこく
別名:債権超過国
別名:対外純債権国
別名:対外債権超過国

対外資産が対外債務を上回っている国のこと。

日本の対外純資産は、2010年末の時点で約251兆円とされる。日本は、世界最大の純債権国とされる。

純債権国には、日本の他に、中国やドイツ、スイス、香港、ロシアなどが挙げられる。

ちなみに、対外資産が対外債務を下回っている国のことを純債務国という。

関連サイト:
主要国の対外純資産 - 財務省(PDF)

純債務国

読み方:じゅんさいむこく
別名:債務超過国
別名:対外純債務国
別名:対外債務超過国

対外資産が対外債務を下回っている国のこと。

2009年末の時点で、アメリカ合衆国の対外純資産は約マイナス252兆円とされる。アメリカ合衆国は、世界最大の純債務国とされる。

純債務国には、アメリカ合衆国の他に、フランスやイタリア、イギリス、カナダなどが挙げられる。

ちなみに、対外資産が対外債務を上回っている国のことを純債権国という。

関連サイト:
主要国の対外純資産 - 財務省(PDF)

純債権国通貨

読み方:じゅんさいけんこくつうか
別名:対外債権国通貨

純債権国の中央銀行が発行している通貨のこと。

純債権国には、日本や中国、ドイツ、スイス、香港、ロシアなどが挙げられ、純債権国通貨は、それぞれ円、元、スイスフラン、香港ドル、ルーブルなどである。なお、ドイツの通貨であるユーロは、同じ欧州連合(EU)のフランスやイタリアなどが純債務国であるために純債権国通貨とは呼ばない。

純債権国通貨は、世界の景気が悪くなるとリスク回避の市場心理が働き、買われることが多いとされる。特に、円やスイスフランなどは買われ、円高、スイスフラン高になることが多い。

ちなみに、純債務国の中央銀行が発行している通貨を純債務国通貨と呼ぶ。

純債務国通貨

読み方:じゅんさいむこくつうか
別名:対外債務国通貨

純債務国の中央銀行が発行している通貨のこと。

純債務国には、フランスやイタリア、イギリス、カナダなどが挙げられ、純債権国通貨は、それぞれポンド、カナダドルなどである。なお、フランスやイタリアの通貨であるユーロは、同じ欧州連合(EU)のドイツが純債権国であるために純債務国通貨とは呼ばない。

純債務国通貨は、世界の景気が悪くなるとリスク回避の市場心理が働き、売られることが多いとされる。特に、ユーロやポンドなどは売られ、ユーロ安、ポンド安になることが多い。

ちなみに、純債権国の中央銀行が発行している通貨を純債権国通貨と呼ぶ。

資源国通貨

読み方:しげんこくつうか
別名:コモディティー通貨
別名:コモディティ通貨
別名:コモディティーカレンシー
別名:コモディティカレンシー
英語:Commodity currency

資源国の中央銀行が発行している通貨のこと。

主な資源国には、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカ、カナダ、ノルウェー、ブラジル、チリなどが挙げられる。資源国通貨は、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、南アフリカランド、カナダドル、ノルウェークローネ、ブラジルレアル、チリペソである。

資源国通貨は、世界の景気が悪くなると売られることが多いとされる。売られる主な要因は、景気が悪いと資源需要が落ち込んで資源の価格が下がり、資源国の景気に悪影響を及ぼすためとされる。

資源国

読み方:しげんこく

エネルギー資源や鉱物資源をはじめ、食料資源などの資源を産出する国や地域のこと。

資源国は、資源を産出するだけではなく、その資源がその国の経済や特に世界の経済に影響を及ぼす国に対して使うことが多い。

主な資源国には、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカ、カナダ、ノルウェー、ブラジル、チリなどが挙げられる。

がれき処理法

読み方:がれきしょりほう
別名:瓦礫処理法
別名:ガレキ処理法
別名:がれき処理特別措置法

東日本大震災によって発生した大量のがれきの処理に関する特別措置法。通常であれば市町村の責任の下に進められるがれき処理を、必要に応じて、自治体に代わり国の責任の下に進めることを可能にする。

また、がれき処理にかかる費用は、これまで平均86.5パーセントが国庫負担であったが、これを平均95パーセントまで引き上げられる。

がれき処理法は2011年8月12日に、参議院本会議で全会一致で可決し、成立した。東日本大震災から5ヵ月が過ぎても、被災地にはまだがれきが大量に残されており、がれき処理は急務とされている。

腸管出血性大腸菌O-145

読み方:ちょうかんしゅっけつせいだいちょうきんオーイチヨンゴ
別名:O-145

腸管出血性大腸菌と呼ばれる大腸菌の一種。「O-157」や「O-111」と同種の大腸菌で、ベロ毒素を生産して出血性の下痢などの症状を引き起こす。溶血性尿毒症症候群(HUS)を合併症として引き起こす場合もある。

腸管出血性大腸菌による死亡例は毎年複数件発生しており、2011年には飲食店から腸管出血性大腸菌O-111による集団食中毒事件などがあり話題となった。O-145による死亡例は、2006年以降2011年8月に至るまで確認された事例がなかったが、2011年8月13日に岐阜県内で男性1名がO-145に感染して死亡している。

関連サイト:
腸管出血性大腸菌O145による集団感染事例―山形県 - 国立感染症研究所 感染症情報センター 病原微生物検出情報(Vol. 30 p. 130-131: 2009年5月号)