新語時事用語辞典とは?

2011年11月17日木曜日

イタリア危機

読み方:イタリアきき
別名:イタリア財政危機
別名:イタリア債務危機

EU加盟国のイタリアの債務超過による経済危機のこと。

イタリア危機を招いた原因としては、公的債務の問題が挙げられる。2011年11月現在、イタリアは多額の公的債務を抱えている。OECDによれば2011年11月現在、イタリアの債務残高の対GDP比は129.0%とされる。これは、同じEU加盟国のイギリスが88.5%、ドイツが87.3%、フランスが97.3%であるのに対して高い数値となっている。ちなみに日本は212.7%である。債務残高の対GDP比は、その国の財政健全度を知る指標の1つであり、数値が小さいほど健全とされる。

なお、格付け会社のムーディーズは2011年10月4日、イタリア危機を受けて、イタリアの国債格付けをAa2からA2へ3ノッチ引き下げている。

関連サイト:
債務残高の国際比較(対GDP比) - 財務省
イタリア政府債務の格付をA2に引き下げ、見通しはネガティブ - ムーディーズ(PDF)

シーレーン

英語:sea lane

海上交通ルートのうち、特に国家として重要視される航路のこと。

その国の主要な貿易ルートであったり、戦時における前線であったりと、国家戦略上の重要な意義を有する航路となっており、有事の際には確保すべき対象とみなされている。

比例代表制

読み方:ひれいだいひょうせい

選挙制のうち、得票数に応じて当選者の数を決定する制度のこと。票数にほぼ比例して選出者が決定する点が特徴といえる。

比例代表制では、多くの場合、ドント方式と呼ばれる計算方法によって得票数の計算が行われる。2011年現在、日本を含む世界20~30ヵ国が、ドント方式による比例代表制を選挙に導入している。

なお、日本の参議院選挙では、比例代表制と小選挙区制とを並立して行う「小選挙区比例代表並立制」が採用されている。

国債格上げ

読み方:こくさいかくあげ
別名:国債格付け引き上げ
別名:国債格付け引上げ

その国の発行する国債の格付け(国債格付け)を引き上げること。

国債格上げは、ムーディーズ、スタンダード&プアーズ、フィッチレーティングスリミテッドのような格付け会社が行う。

国債格上げの要因としては、その国の財政が健全で安定していることなどが挙げられる。

2011年、欧州金融危機や米債務上限問題などを発端に欧米各国、日本などの先進国の国債格付けが引き下げられている。その中、インドネシアやブラジルといった途上国の国債格付けが引き上げられている。

国債格上げに対して、その国の発行する国債の格付け(国債格付け)を引き下げることを国債格下げという。


関連サイト:
ムーディーズ - (英語)
スタンダード&プアーズ - (英語)
フィッチレーティングスリミテッド - (英語)

国債格下げ

読み方:こくさいかくさげ
別名:国債格付け引き下げ
別名:国債格付け引下げ

その国の発行する国債の格付け(国債格付け)を引き下げること。

国債格下げは、ムーディーズ、スタンダード&プアーズ、フィッチレーティングスリミテッドのような格付け会社が行う。

国債格下げの要因としては、その国が経済危機に陥って、財政状態が健全でないことなどが挙げられる。

2011年、欧州金融危機や米債務上限問題などを発端として欧米各国の国債格付けが引き下げられている。

国債格下げに対して、その国の発行する国債の格付け(国債格付け)を引き上げることを国債格上げという。

関連サイト:
ムーディーズ - (英語)
スタンダード&プアーズ - (英語)
フィッチレーティングスリミテッド - (英語)

中小企業格付け

読み方:ちゅうしょうきぎょうかくづけ

信用格付け会社が、非上場企業に対して付与する格付けのこと。信用格付けの1つ。

中小企業格付けは、信用格付け会社がその企業の債務履行能力を決算書などから判断して付与する。

信用格付けには、中小企業格付けの他に国債格付けや発行体格付、長期債務格付、短期債務格付などがある。

終値ベース

読み方:おわりねベース

株式市場や商品先物市場などにおいて、その日の終値を基準にすること。

終値ベースは、ザラ場での価格は含まれない。例えば、ある銘柄の株価が一時的に年初来高値を更新したものの、終値では昨日と同じ株価で取引を終了した場合、終値ベースでは年初来高値を更新したとは言わない。

なお、「終値ベースで上場来安値を更新した」というような「終値ベース」の語が加えられている場合は、「過去にザラ場で上場来安値を付けたことがある」という意味が含まれていることが多い。

ちなみに終値ベースは、その日の終値を基準とする他に、週や月、年の終値を基準とする場合もある。

エコテロリズム

英語:eco-terrorism

環境保護や動物愛護などを活動目的として掲げ、目的達成のための手段として、脅迫や破壊・略奪といった、過激で非合法なテロ行為を行うこと。

エコテロリズムを推進する組織や、その構成員は、エコテロリストとも呼ばれる。エコテロリズムによる過激行為の多くは国際法上でも違法とされるテロ行為であることが多いが、実行者らは確信犯であり、国際的に活動するなど、複数の問題を抱えている。

関連サイト:
南氷洋上のエコテロリズム - 財団法人日本鯨類研究所

ムーブメント信号制御

読み方:ムーブメントしんごうせいぎょ

自動車の通行量を感知して青信号の時間を自動で制御する方式の信号。場所に応じて信号の切り替わるサイクルを最適化することで、交通渋滞の緩和を図る。

従来の信号システムは、主に車線の数や比率などから交通量の差が設定され、青信号の比率が決められていた。これに対して、ムーブメント信号制御では、流入路単位で交通量に応じて信号のサイクルを制御することができる。このため、各交差点の実際の交通需要に合った最適な信号点灯時間を割り当てることが期待できる。

特に、進路によって交通量に偏りのある交差点や、時間帯によって各流入路の交通量が極端に変わるような交差点などにおいては、無駄な青信号の削減など大きな効果が期待できるという。

ムーブメント信号制御の方式は2000年代後半から、全国の渋滞がひどい交差点を中心に試験的導入が進められている。

ヤスニITTイニシアチブ

別名:ヤスニITTイニシアティブ
別名:ヤスニITT計画
英語:Yasuní-ITT Initiative

エクアドルのヤスニ国立公園の中にある大規模な油田を巡る政府計画。エクアドルの国家財政を支えているITT油田(Ishpingo-Tambococha-Tiputini oil field)の開発を放棄して自然保護政策に切り替える代わりに、石油開発で得られる収入の50パーセントを、国際社会から支援するように要求するというもの。

ヤスニ国立公園ITT地区には約8億バレル以上の石油が眠っていると言われている。ヤスニITTイニシアチブへの出資は二酸化炭素排出権取引として扱い、エクアドルは出資国へ二酸化炭素排出権を付与する意向である。

ヤスニITTイニシアチブは2007年に始められ、2011年末を期限として募集されている。

関連サイト:
Yasuní - ITT(英語)
Ecuador Yasuni ITT Trust Fund - 国際連合開発計画。英語