新語時事用語辞典とは?

2013年4月8日月曜日

円急落

読み方:えんきゅうらく

為替相場において、円相場が急速に大きく下げること。

円急落の要因には、中央銀行による協調介入や突発的な事件、事故などが挙げられる。また、円高進行に対する円高是正でも円急落になることがある。

円急落の値幅に定義はないが、一般的には1日に数パーセント程度下げた場合に用いることが多い。例えば、米ドル/円が93円から96円へ、また、ユーロ/円が119円から121円へ円安に進んだ時に用いる。

円急落は、円が売られて他の通貨が買われている状態である。円急落では、米ドル/円、ユーロ/円の他に、英ポンド/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円、スイスフラン/円などが総じて下げる。

円急騰

読み方:えんきゅうとう

為替相場において、円相場が急速に大きく上げること。

円急騰の要因には、中央銀行による協調介入や突発的な事件、事故などが挙げられる。また、円安進行に対する円安是正でも円急騰になることがある。

円急騰の値幅に定義はないが、一般的には1日に数パーセント程度上げた場合に用いることが多い。例えば、米ドル/円が80円から77円へ、また、ユーロ/円が100円から98円へ円高に進んだ時に用いる。

円急騰は、円が買われて他の通貨が売られている状態である。円急騰では、米ドル/円、ユーロ/円の他に、英ポンド/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円、スイスフラン/円などが総じて上げる。

発送配達費

読み方:はっそうはいたつひ

商品などを発送するために発生する費用のこと。

発送配達費には、発送するための段ボールや封筒といった梱包材(容器包装費)や、宅配料金、切手などが挙げられる。また、梱包するために用いた糊やガムテープ、包装紙、緩衝材なども含まれる。

発送配達費の仕訳は次のようになる。

(例)顧客へ商品を1000円で売り、商品を発送した。発送費用として現金210円を支払った。

(借方)現金    1000
    発送配達費  210
(貸方)商品    1000
    現金     210

販売員旅費

読み方:はんばいいんりょひ

会社の従業員が、商品の販売目的で移動した時に発生する費用のこと。

販売員旅費は、会社から取引先へ移動した時にかかった電車代やバス代などが挙げられる。また、出張した場合には宿泊費も販売員旅費に含まれる。ただし、出張先で取引先と飲食した場合の飲食代は接待交際費となる。

販売員旅費の仕訳は次のようになる。

(例)取引先までの移動のため電車代500円を支払った。

(貸方)販売員旅費 500
(借方)現金    500

買付代金即日徴収

読み方:かいつけだいきんそくじつちょうしゅう

買い付けた株式の代金を、買い付けた日に徴収をすること。株式売買規制措置の1つで、証券取引所が決定する。

株式の買い付け代金は通常、4営業日目に支払う。しかし、買付代金即日徴収の措置が執られると売買代金を即日に支払わなければならない。

買付代金即日徴収は、新規上場銘柄など注文が殺到した時に行われることが多く、相場の異常な加熱を防止することを目的としている。

現物買付余力

読み方:げんぶつかいつけよりょく

株式の現物取引において、買い付け可能な金額のこと。

証券会社に口座を開設している投資家は、現物買付余力の範囲内で現物株の買い付けができる。

現物買付余力は、売買注文を出すことによって増減する。

例えば、100万円の現物買付余力がある時に、1株1000円で100株の買い注文を出すと、現物買付余力は90万円に減少する。

現物買付余力=1000000-(1000×100)=900000

現物買付余力は約定した時点で増減するのではなく、注文を出した時点で増減する。

なお、保有している株式を売却した場合には、売却受渡代金に相当する金額が現物買付余力に加えられる。

完全前受制度

読み方:かんぜんまえうけせいど

証券会社を通じて株式を購入する際に、あらかじめ買い付け代金を支払う制度のこと。

完全前受制度は、主にネット証券などが採用している。一方、店頭窓口や電話などで売買注文を受け付けている証券会社では完全前受制度を採用していないことがある。この場合、4営業日以内に買い付け代金を納めればよい。

完全前受制度では、買い注文をする場合、買い付け代金が現物買付余力の範囲内でなければならない。また、売り注文をする場合、売却可能な株式数の範囲内でなければならない。

容器包装費

読み方:ようきほうそうひ

商品を梱包する時に発生する費用のこと。

容器包装費には、商品を入れる容器、クッション、段ボール、包装紙、ひも、テープなどが挙げられる。

容器包装費の仕訳は次のようになる。

(例)商品を包装するための段ボール代350円を現金で支払った。

(貸方)容器包装費 350
(借方)現金    350

外注加工費

読み方:がいちゅうかこうひ

製造業者が、外部の業者に業務の一部を委託する際に発生する費用のこと。

外注加工費として計上する例には、商品の一部の製作を外部の業者へ発注する場合や、商品の組み立てを外注する場合などが挙げられる。

外注加工費の仕訳は次のようになる。

(例)商品の組み立てをA社に外注して10万円を現金で支払った。

(貸方)外注加工費 100000
(借方)現金    100000

買取請求

読み方:かいとりせいきゅう

他人に対して商品などの購入を要求すること。株式取引においては、投資家の保有している単元未満の株式を、発行会社に買い取るよう請求する。

単元未満の株式は、株式分割などによって発生する。例えば、株式分割によって100株が120株に増えた場合、株式市場を通じて100株の売却は可能だが20株の売却はできない。このような場合、株式を発行している会社に買い取りの請求をすることを「買取請求」といいう。買取請求は、証券会社を通じて行われる。

なお、買い取り価格は、買取請求日の終値になる。

外為FX

読み方:がいためエフエックス
別名:外国為替証拠金取引
別名:FX

店頭デリバティブ取引の1つで、証拠金を預託して外貨の取引を行うこと。金融商品取引法により規定されている。外国為替証拠金取引、あるいは、FX(エフエックス)ともいう。

外為FXでは、レバレッジを利用して証拠金の最大25倍の外貨の取引が可能である。例えば、米ドル/円を98円で1万通貨の取引をする場合、証拠金は39,200円で済む。

証拠金=98×10000÷25=39200

このように外為FXは、少ないお金で高額の取引が可能なため、ハイリスク、ハイリターンのデリバティブ取引であるといえる。

関連サイト:
金融商品取引法

改選議席

読み方:かいせんぎせき

国会や都道府県議会において、改選の対象になる議席のこと。

衆議院総選挙においては、全議席が改選議席となる。

また、参議院においては、3年ごとに参議院議員定数の半数である121人が改選される。121人の内訳は、比例代表選出議員48人と選挙区選出議員73人である。ちなみに、2013年7月に任期満了になる議員数は116人(比例48人、選挙区68人、欠員5人)である。また、2016年7月に任期満了になる議員数は120人(比例48人、選挙区72人、欠員1人)である。

非改選議席

読み方:ひかいせんぎせき

国会や都道府県議会において、改選の対象にならない議席のこと。

衆議院総選挙においては、全議席が改選議席になるため、非改選議席はない。

また、参議院においては、3年ごとに参議院議員定数の半数が改選されるため、非改選議席数は参議院議員定数の半数となる。なお、参議院議員定数は242人なので、非改選議席数は121となる。

ちなみに、非改選議席に対して改選の対象になる議席のことを改選議席という。

上げの二ツ星

読み方:あげのふたつぼし
別名:上げの二つ星
別名:上げの2つ星

ローソク足のパターンの1つで、大陽線の後に小さな陽線、あるいは、陰線が2つ続いて出現した状態のこと。

上げの二ツ星で出現する2つの小さなローソク足は、大陽線の終値近辺で推移する。大陽線の終値から乖離した所で出現した場合には、上げの二ツ星にはならない。

上げの二ツ星が上昇トレンドの時に出現し、かつ、次のローソク足が窓を開けて始まった場合には一段高になることが多く、買いのエントリーポイントになる。

なお、大陽線の後に小さな陽線、あるいは、陰線が3つ出現した状態を上げの三ツ星という。

上げの三ツ星

読み方:あげのみつぼし
別名:上げの三つ星
別名:上げの3つ星

ローソク足のパターンの1つで、大陽線の後に小さな陽線、あるいは、陰線が3つ続いて出現した状態のこと。

上げの三ツ星で出現する3つの小さなローソク足は、大陽線の終値近辺で推移する。大陽線の終値から乖離した所で出現した場合には、上げの三ツ星にはならない。

上げの三ツ星が上昇トレンドの時に出現し、かつ、次のローソク足が窓を開けて始まった場合には一段高になることが多く、買いのエントリーポイントになる。

なお、大陽線の後に小さな陽線、あるいは、陰線が2つ出現した状態を上げの二ツ星という。

マネタリーベース

別名:ハイパワードマネー
別名:ベースマネー

世に出回っている現金と、各金融機関が日本銀行に預けている「当座預金」(法定準備預金)の合計。ハイパワードマネーとも言う。

2013年4月4日のウォールストリートジャーナルの記事によると、日銀は同日、金融政策決定会合において審議を行い、マネタリーベースが年間約60~70兆円増加するように調整し、2014年末に270兆円まで増加させるとした。消費者物価上昇率2%達成に向けた一つの手段とされている。

関連サイト:
日銀、マネタリーベースを14年末に270兆円に倍増=決定会合 - THE WALL STREET JOURNAL

砂川事件

読み方:すながわじけん
別名:砂川紛争

1955年から始まった、東京都砂川町の米軍立川基地拡張に対する反対運動をめぐる事件。中でも1957年、特別調達庁東京調達局による基地拡張のため、測量が実施されたことで、基地に反対するデモ隊の数人がアメリカ軍基地内に入ったとして、起訴された事件を指す。

第一審で東京地方裁判所の伊達秋雄裁判長は、アメリカ軍の駐留許可が日本国憲法9条に反するとし、刑罰は法律に基づくべきだという日本国憲法31条に違反するとして、基地に侵入した全員を無罪にした。

第一審の判決を受け、検察側は上告。最高裁はアメリカ軍の駐在は日本国憲法9条の自衛権の範囲内であるとし、原判決を破棄した。最高裁判決を受けて、東京地裁の再審では有罪とされた。一連の砂川事件は、その後の安保闘争などに大きな影響を与えたとされている。

2013年4月8日の毎日新聞の記事によると、当時の田中耕太郎最高裁長官が上告公判前に、アメリカに対して公判日程などを事前に密告していたことが秘密文書から判明した。当時の日本の司法が偏向していたことを示すものだという見解を示す専門家もいる。

関連サイト:
砂川事件:米に公判日程漏らす 最高裁長官が上告審前 - 毎日jp

暗黒物質

読み方:あんこくぶっしつ
別名:ダークマター
別名:Dark matter

宇宙における一定の質量を占める物質とされながらも、光学的に観測できず、実際に存在するのかどうか確認されていないもの。欧州合同原子核研究機関(CERN)によると、暗黒物質の謎が解明されれば、宇宙に関するより多くのことが解明できるとされている。

宇宙の組成のうち、原子は全体の5%のみで、残りは見ることのできない物質である。そのうちの約24%が「暗黒物質」とされている。

2013年4月5日のCNNの記事によると、欧州合同原子核研究機関(CERN)が暗黒物質に関する痕跡を発見したと発表。国際宇宙ステーションに設置されているAMS(Alpha Magnetic Spectrometer・アルファ磁気分光器)で暗黒物質の存在に関係する陽電子を計測したと発表した。

関連サイト:
Dark matter - CERN
宇宙の「暗黒物質」の痕跡か 国際チームが観測 - CNN.co.jp

高高度防衛ミサイル

読み方:こうこうどぼうえいミサイル
別名:THAADミサイル
英語:Terminal High Altitude Area Defense missile
英語:THAAD

敵方から飛んでくる弾道ミサイルを高高度で迎撃するミサイル。大気圏外から再突入してくる弾道ミサイルを高高度で撃破することを目的とする。

弾道ミサイルの迎撃には、一般的には、パトリオットミサイル(地対空誘導弾パトリオットミサイル)システムが用いられる。自衛隊が装備する「PAC-3」は、このパトリオットミサイルの2013年現在最新版である。

2013年4月3日アメリカ国防総省は、金正恩政権発足後に緊張を増す朝鮮半島情勢を受けて、グアムにTHAADの配備を決定した。特に、北朝鮮の新しい中距離弾道ミサイル「ムスダン」が、グアムまで到達する性能を備えていることなどに対して取られた措置と見られる。

2013年4月3日のCNNの記事によると、アメリカのヘーゲル国防長官は同3日に演説を行い、北朝鮮は危険な言動を強め、同盟国である日本、韓国に脅威を及ぼしていると述べた。THAADは発射装置やレーダー、標的確認のための機器を備えており、敵ミサイルが落下段階に入ったときに撃ち落とすものとされている。

米、グアムにミサイル防衛システムを配備 北朝鮮情勢受け - CNN.co.jp

日銀の異次元緩和

読み方:にちぎんのいじげんかんわ
別名:異次元金融緩和
別名:日銀の異次元金融緩和
別名:黒田日銀の異次元金融緩和
別名:黒田日銀の次元の異なる金融緩和

黒田東彦・第31代日本銀行総裁が、2%の物価目標の実現およびデフレからの脱却を目標に掲げて打ち出す、大胆な金融緩和策の通称。

「異次元」の語は、2013年4月4日に、黒田日銀として初めて行われた金融政策決定会合が終了した後に発表された「量・質ともに次元の違う金融緩和」などの表現に基づく。

黒田東彦によれば、これまでの日銀の金融緩和政策は小出しに金融緩和を実施してきたが、今回は量的にも質的にも従来とは次元が違う規模で対応を推し進めるという。具体策としては、日本銀行による市場への資金供給量(マネタリーベース)を2年間で2倍に増やすこと、長期国債の保有額を2年間で2倍に拡大すること、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長すること、といった対策が表明されている。

マネタリーベースの増加ペースは年間約60兆~70兆円規模、長期国債の保有残高の増加額は年間約50兆円の規模になるという。

日銀の異次元緩和が発表された翌日、東京株式市場は4年ぶりに13000円台に乗るなどの好況を呈した。

関連サイト:
「量的・質的金融緩和」の導入について - 日本銀行

人狼ゲーム

読み方:じんろうゲーム
別名:狼男ゲーム
英語:werewolf games

村人の中に、村人に化けて人を襲う「人狼」がおり、村人は人狼が誰かを推理する、人狼は村人に気づかれないようにしながら人を襲う、という枠組みのゲーム。

ジャンルとしてはテーブルトークRPG(TRPG)に該当する。

人狼ゲームは複数人で行われる。「村人」と「人狼」のグループに分かれ、さらに「占い師」「霊能者」といった役職が割り当てられる。各役職にはそれぞれ特技が備わっており、能力を駆使しつつ、人狼が誰であるかを探す。人狼を特定して処刑できれば村人側の勝利、最後まで気づかれずに村人を捕食し尽くしてしまえば人狼の勝利となる。

人狼ゲームは、誰が人狼なのか、誰がどの役職なのか等を知る術がなく、発言が虚言なのか真実なのかを確認する手段もない。もっぱらコミュニケーションを通じて、挙動や表情、あるいは言動の矛盾などを手掛かりとして推理しなくてはならない。この高度な駆け引きがゲームの魅力とされることが多い。

人狼ゲームの代表的な製品として、「Are You a Werewolf?」(「汝は人狼なりや?」)などが挙げられる。

叩頭外交

読み方:こうとうがいこう

相手国に不必要なほど配慮した、へつらった外交姿勢。

「叩頭」は、額を地面に擦り付けてお辞儀をするような、おもねった態度を指す語。

「叩頭外交」の表現は、文芸誌やオピニオン誌などで主に使用されている。1980年代後半に刊行された「諸君!」などにも、「対中叩頭外交」の表現が見られる。日本の対中外交姿勢を形容することが多いが、日本対ロシアの外交姿勢など、他の例もある。

2013年現在では、民主党政権による対中外交などを指して叩頭外交と形容することがある。


アベノミクス特区

読み方:アベノミクスとっく
別名:アベノミクス戦略特区
別名:アベノミクス戦略特別区

2012年12月に誕生した安倍晋三首相が掲げた「アベノミクス」の影響を各地に普及させるために設置される予定の経済特区。これまで地方から国への要請に応じて行われていた特区制度を、政府主導に改めることが目標とされる。

2013年4月2日のTBSニュースの報道によると、英語教育に重点を置いた「国際拠点特区」やTPP参加を考慮に入れた輸出用の農産物を生産する特区などが設置される予定である。

また2013年4月4日のNHK NEWS WEB「アベノミクス戦略特区 検討へ」によると、政府の産業競争力会議において、甘利明経済再生担当大臣をはじめとする有識者たちは、経済特区に関する提言を行い、安倍晋三総理大臣を議長とした諮問会議を新たに設置することと並行して、海外の企業や人材を呼び込むため法人税率の引き下げなどを行うといったことを求めている。

体重別料金

読み方:たいじゅうべつりょうきん
別名:体重別料金システム
別名:体重別料金制
別名:体重別航空運賃
英語:pay-by-weight
英語:pay-by-weight pricing

乗客の体重により航空運賃が変動する料金システム。サモア航空が2013年4月に世界で初めて導入、運用を開始した。

体重別料金システムは、2013年にノルウェーの経済学者バラト・バッタ(Bharat P. Bhatta)により提唱され、議論を呼んだ。航空機は、積載重量が多ければ多いほど、より多くの燃料を必要とする。1キログラムあたりおよそ3000ドルほど燃料代に違いが生じるともいわれている。

サモア航空に導入された体重別料金システムでは、料金は飛行距離と体重、手荷物の重量によって決定される。サモア航空側は、体重別料金は子連れの家族などにとっては料金が安くなる点で公平性の高いシステムであり、また人々が体重を意識することで、健康問題にとっても有意義である、といった見解を述べている。

関連サイト:
SAMOA AIR
Samoa Air boss defends charging passengers by weight - BBC News 2 April 2013
「太った乗客には追加料金を」、ノルウェー経済学者説に波紋 - AFPBB News 2013年03月28日