新語時事用語辞典とは?

2013年9月13日金曜日

スポーツ立国戦略

読み方:スポーツりっこくせんりゃく

文部科学省が策定した、日本の今後におけるスポーツ政策の基本的な方向性の指針。2010年に公表された。

スポーツ立国戦略は「新たなスポーツ文化の確立」を中心的目標に据え、ライフステージに応じたスポーツの機会が享受できる生涯スポーツ社会の実現、世界レベルのトップアスリートの育成・強化など、5つのポイントを挙げそれぞれ推進していくとしている。

また、具体的な対応策の一環として、総合的なスポーツ行政体制の検討、および、スポーツ基本法の検討などの事項が挙げられている。

後者のスポーツ基本法については、2011年に成立し、同年内に施行された。また前者の新行政体制は、スポーツ庁として構想されている。スポーツ庁の設置検討はスポーツ基本法の附則でも記されているが、2013年9月に東京オリンピックの2020年開催が決定したことで本格的な設置の動きが進みつつある。

関連サイト:
スポーツ立国戦略 - 文部科学省

心臓移植をされたマウスにオペラ椿姫を聴かせると免疫制御細胞が誘導される

別名:心臓移植した マウスにオペラを聴かせると生存期間が延びる
別名:心臓移植を受けたマウスにオペラを聴かせると長生きする

新見正則・帝京大学医学部准教授らの研究グループが進めていた臨床実験のテーマ。2013年イグノーベル賞(医学賞)を受賞した。

イグノーベル賞を受賞した研究成果は、心臓移植したマウスに移植後オペラ「椿姫」をずっと聞かせたところ、免疫抑制細胞が増加し、通常であれば拒絶反応が起きて1周間前後で死んでしまうマウスが平均4週間ほど生存することがわかった、というものである。モーツァルトを聞かせた場合は生存期間は20日ほどだったとも報告されている。

新見正則准教授の専門は移植免疫学である。氏は、心臓移植をされたマウスにオペラ椿姫を聴かせると免疫制御細胞が誘導されるという実験結果は、脳が免疫系をコントロールしている可能性を示すものであると指摘している。

関連サイト:
新見正則ウェブサイト
Winners of the Ig Nobel Prize

スポーツ基本法

読み方:スポーツきほんほう

スポーツに関する施策を国家戦略として推進し、スポーツ立国を実現することを目的として制定された法律。2011年に成立し施行された。

スポーツ基本法は、1961年に制定された「スポーツ振興法」を基に全面的な改定を加えたものと位置づけられる。スポーツ振興法は1964年東京オリンピックの開催を見据えて制定されたもので、主に運動施設や環境の整備などに主眼が置かれていた。

スポーツ基本法は、2000年代半ばに提言されて2010年前後に策定された「スポーツ立国戦略」を含む一連のスポーツ振興の流れの一つと見ることができる。2011年には東京都が2020年夏季オリンピック・パラリンピックの東京招致を表明し、招致活動に取り組んだ。

スポーツ基本法の附則では、スポーツ関連の政策を一元化し「スポーツ庁」について検討していくとの言及がある。2013年9月に国際オリンピック委員会(IOC)総会で2020年オリンピックの開催地が東京に決定したことを受け、政府は本格的にスポーツ庁の設置を進めると報じられている。

関連サイト:
スポーツ基本法 - 文部科学省

スポーツ庁

読み方:スポーツちょう

政府がスポーツに関連する政策を総合的に推進するため設置する省庁、または、そのような省庁を設立する構想のこと。

スポーツ庁の設置に関する検討の取り組みは2010年頃から本格的に進められてきた。2010年に「スポーツ立国戦略」構想が策定されており、翌2011年には「スポーツ基本法」が成立している。スポーツ基本法では、スポーツ庁の設置を検討する旨が記されている。

2013年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会において、2020年夏季オリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定したことを受け、政府は本格的にスポーツ庁の設置に乗り出すと報じられた。

オリンピック・パラリンピックを従来の所轄省庁に当てはめると、オリンピックは文部科学省、パラリンピックは厚生労働省が受け持つ構図となる。スポーツ庁が設立されることでスポーツ関連施策を一元化し、オリンピック開催およびその後のスポーツ関連施策を一体的に推進していくことが期待される。

関連サイト:
スポーツ政策に関する調査研究 - 文部科学省