新語時事用語辞典とは?

2018年7月31日火曜日

シャイニングマンデー

週初め月曜日の午前休を奨励し、それによって週末の余裕のある過ごし方を創出しよう、という案の通称。

月曜午前中を半休にするという制度の導入案は、そして同案を指す「シャイニングマンデー」という仮称は、2017年10月に公明党が掲げた公約の中に見出せる。

テレビ朝日は2018年7月末にシャイニングマンデーが経済産業省の内部で検討されていると報じた。これは「プレミアムフライデー」を金曜から月曜午前に移行する形の案という趣旨で報じられたが、オンラインメディア「キャリコネニュース」が経産省に取材した結果、同省の担当者はこれを「語弊がある」として否定している。

関連サイト:
プレ金の次は「シャイニングマンデー」? テレ朝報道にネットざわつくも…経産省担当者「ちょっと誤解がある」 ― キャリコネニュース 2018年7月31日

次世代自動車

読み方:じせだいじどうしゃ
英語:next-generation vehicle
英語:next-generation vehicles

二酸化炭素削減に寄与する次世代技術を搭載した自動車の総称。

一般社団法人次世代自動車振興センター「次世代自動車用語集」の解説によれば、次世代自動車には、ハイブリッドカー(HV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車、クリーンディーゼル自動車などが含まれる。日本では新車乗用車の5割~7割を2030年までに次世代自動車とする目標が掲げられているという。

「次世代自動車」は英語では一般的にNext-Generation Vehiclesと訳されるが、これをNGVと略記してしまうと天然ガス自動車(Natural Gas Vehicle)と重複してしまうこともあり、次世代自動車をNGVと略す言い方はあまり用いられていない。

「次世代自動車」をおおむね代替し得る表現として「クリーンエネルギー車」(CEV)という呼び名も用いられている。ただしCEVにはハイブリッドカーが含まれておらず、まったく同じ概念というわけではない。

関連サイト:
次世代自動車用語集 ― 一般社団法人次世代自動車振興センター
クリーンエネルギー自動車とは? ― 一般社団法人次世代自動車振興センター

新エネルギー車

読み方:しんエネルギーしゃ
別名:新エネ車
別名:新能源車
英語:New Energy Vehicle
英語:NEV

中国の自動車産業においてEV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)、およびPHV(プラグインハブリッドカー)の総称として用いられる語。従来の化石燃料に替わる新たな燃料を動力源とする自動車、および、そのような技術の総称。

中国政府は2016年に中国製造業の向こう10年間の展望を示したロードマップ(「中国製造2025」)を作成・公開している。これに基づき、中国市場で自動車を製造販売するメーカーには、2019年から一定割合以上のNEVを販売することが義務づけられることになる。

中国の「新エネルギー車」という区分は日本では用いられておらず、日本では「次世代自動車」あるいは「クリーンエネルギー自動車」(CEV)という括りがしばしば用いられている。「次世代自動車」はEV、FCV、PHVの他にHV(ハイブリッドカー)やクリーンディーゼル自動車なども含む括りであり、「新エネルギー車」とは一致しない。ちなみにハイブリッドカーはトヨタを筆頭に日本のメーカーが先行しているカテゴリーである。

2018年7月30日月曜日

パラミリタリー

別名:準軍事組織
英語:paramilitary

国軍(国が正規に編成した軍隊)以外の、軍事組織・武装組織を全般的に指す語。いわゆる民兵や私兵などが該当する。

パラミリタリーには、警察や警備隊といった公的な組織も含まれれば、日本赤軍や人民解放軍のような政治組織・政党が指揮する武装集団も含まれる。国の軍ではない武力、という程度の意味合いで用いられる場合が比較的多い。

2018年7月26日木曜日

フェイスキニ

別名:顔ビキニ
別名:脸基尼
別名:臉基尼
英語:facekini

遊泳場などにおいて、顔を日射しなどから保護する目的で着用されるマスクの通称。中国山東省の青島(チンタオ)の海水浴場で特に好んで着用されている。

フェイスキニは、端的にいえば、水着に類する素材で作られた目出し帽である。顔全体を布で覆うことで、紫外線による肌へのダメージなどを防ぐ。クラゲに顔を刺されるような懸念も減る。

「フェイスキニ」という呼称は顔(face)とビキニ(bikini)を組み合わせたカバン語といえる。水着に関連する新スタイルは「ビキニ」の語に引っかけた名で呼ばれる場合が比較的多い。たとえばイスラーム圏の女性向けに考案されたブルカ型の水着は「ブルキニ」(burkini)と呼ばれる。なおフェイスキニは男性にも人気があるという。

2018年7月24日火曜日

砂防ダム

読み方:だぼうダム
別名:砂防堰堤

河川の土砂災害を防止する目的で河川上流の渓流などに設置される治水施設。下流の河川への土砂の流れ込みを防ぎ、土石流などを食い止める役割を担う。

砂防ダムはダムの名を冠するものの貯水の役割は担わず、あくまでも治水に特化した設備である。

砂防ダムは砂防法に基づき設置されている。砂防法は明治30年に制定された法律である。全国には老朽化した砂防ダムもある。2018年に西日本を襲った豪雨災害(平成30年7月豪雨)では広島県坂町の砂防ダムが決壊して下流に大量の土砂が押し寄せる被害をもたらした。

2018年7月23日月曜日

足利事件

読み方:あしかがじけん

1990年栃木県足利市で発生した殺人死体遺棄事件。無期懲役刑が再審により無罪に一転した、冤罪・誤認逮捕事件として知られる。

足利事件の一連の経緯や問題点は非常に込み入ったものであり、これまでに多くの論究が済されている。日本弁護士連合会(日弁連)が2011年にまとめた「調査報告書」などはオンラインでも公開されている。

関連サイト:
「足利事件」調査報告書 ― 日本弁護士連合会

米国自動車殿堂

読み方:べいこくじどうしゃでんどう
別名:米自動車殿堂
別名:アメリカ自動車殿堂
別名:オートモーティブホールオブフェイム
英語:Automotive Hall of Fame
英語:AHOF

米国ミシガン州に所在する施設。自動車産業に大いに貢献した人物を称えてその栄誉を示す、殿堂(Hall of Fame)である。

米国自動車殿堂に「殿堂入り」している人物は、自動車メーカーの創業者や経営者を中心に、革新的自動車技術の考案者、あるいは自動車販売において新たな販路を開拓した人物など、おおよそ300名ほどである。

殿堂入りしている人物の例としては、ヘンリー・フォード、ジョン・B・ダンロップ、ルドルフ・ディーゼル、トーマス・エジソン、フェルディナント・フォン・ツェッペリンなどが挙げられる。ルノー、シボレー、ベンツ、フェラーリ、ブガッティといった大手自動車メーカーの創業者も殿堂入りしている。

米国自動車殿堂に名を連ねている日本人としては、本田宗一郎、豊田英二、豊田章一郎、石橋正二郎、梁瀬次郎、田口玄一、片山豊、などの名が挙げられる。

本田宗一郎は本田技研工業の創業者、豊田英二は「トヨタ中興の祖」と呼ばれるトヨタ5代目社長にして初代会長、豊田章一郎はトヨタの名誉会長や経団連の名誉会長を務めた昭和日本を代表する実業家、石橋正二郎はブリヂストンの創業者、梁瀬次郎は日本の自動車輸入販売業の先駆者、田口玄一は品質工学に革新をもたらした学者、片山豊は名車「フェアレディZ」を開発した人物である。

2018年にはトヨタ自動車の実質的創業者である豊田喜一郎も殿堂入りした。

なお日本においても「日本自動車殿堂」(JapanAutomotiveHallofFame、JAHFA)が顕彰事業を行っている。

関連サイト:
Automotive Hall of Fame

ゴースト血管

読み方:ゴーストけっかん
別名:幽霊血管
英語:ghost vessels
英語:ghost blood vessels

血流が途絶えて消失してしまった血管、特に毛細血管のこと。

毛細血管は全身に張り巡らされた微細な血管であり、身体の隅々に酸素や栄養素を行き渡らせる役目を担っている。この毛細血管に、血行不良などにより充分に血液が届かなくなると、毛細血管が消失(ゴースト化)してしまう場合があるとされる。

NHKは2018年4月に「NHKスペシャル」においてゴースト血管を特集した番組を放送した。同放送では、ゴースト血管の増加(毛細血管のゴースト化の進行)が「健康や美容に重大な問題を引き起こす」上に「認知症や骨粗しょう症など健康長寿を脅かす病気のリスクを高める」と指摘している。

NHKの同番組によれば、ゴースト血管のリスクを抑えるためにまず大事なことは、生活習慣の改善である。運動により前進の血流を向上させる等に工夫も効果があるという。

関連サイト:
“ゴースト血管”が危ない~美と長寿のカギ 毛細血管~ ― NHKスペシャル

ロキソニン

英語:Loxonin

第一三共ヘルスケアが販売している解熱鎮痛薬の商品名。正式名は「ロキソニンS」であるが、通称として「ロキソニン」と呼ばれることが多い。

ロキソニンはロキソプロフェンのナトリウム水和物を主成分とする。いわゆる先発医薬品であり、現在では後発医薬品(ジェネリック医薬品)も複数登場している。

ロキソニンは市販医薬品の中でもかなり強力な解熱・鎮痛効果が得られることで知られる。その分だけリスクも認められており、薬剤師による対面販売が必要となる「第一類医薬品」に指定されている。2014年、厚生労働省によりロキソニンの第二類医薬品への引き下げが検討されていたが、この時点では第一類医薬品の位置づけのまま保留と判断されている。

関連サイト:
ロキソニンS - 第一三共ヘルスケア

2018年7月20日金曜日

IR実施法案

読み方:アイアールじっしほうあん
別名:統合型リゾート施設実施法案
別名:統合型リゾート施設(IR)実施法案
別名:カジノを含む統合型リゾート施設の整備法案

カジノを含む各種の観光・娯楽施設を備えた統合型リゾート施設(IR)の国内開業を実現するための法案の通称。2018年7月に参議院の内閣委員会で可決・成立した。

IR実施法案の主眼はカジノ事業を刑法の賭博罪の適用外とする法整備であり、実質的にカジノ合法化のための改正案である。

統合型リゾート施設(IR)の目玉施設に位置づけられるカジノは、外国人観光客を多く呼び込み経済振興に大いに寄与し得る施設と目される。ただし日本においてはカジノは法的にも賭博罪の対象となるため、実現には法改正が必要な状況だった。法改正について討議するにも、賭博はギャンブル依存症を増やす、治安悪化を招く、といった理由で反対する国会議員が多く、議論は長らく紛糾した。

安倍晋三内閣総理大臣は2013年(第二次安倍内閣)の前後頃から経済成長を実現する方策のひとつと位置づけており、IRの設置すなわちカジノ合法化には肯定的・積極的な姿勢を見せていた。

IR実施法案は2018年7月19日に可決した。野党側の立憲民主党や共産党などは西日本で起きた豪雨災害(平成30年7月豪雨)への対策の話題すら進んでない段階で内閣不信任案を提出して審議を停滞させ、結果否決されて間接的に内閣を信任する結果に繋げている。

キッザニア

英語:KidZania

子どもが楽しく遊びながら職業体験や社会の仕組みについての学習を行うテーマパーク型施設の名称。

キッザニアは未就学児童ならびに小学生・中学生までの子どもを対象とする。大人は同伴者として入場はできるが職業体験は行えない。子どもは飲食店型ブースで調理を体験したり、運転免許の取得を疑似体験したりと、さまざまな種類の職業があることを学び、そして実際に職務を体験できる。各ブースは「パビリオン」と呼ばれるが、それぞれ実社会で名の通った企業が運営しており、職業体験がリアルに感じられる。

キッザニアは1990年代メキシコで誕生し人気を博した。その後2010年代半ば現在まで、日本を含む十数ヵ国に展開されている。

日本では2006年に東京都港区で「キッザニア東京」が、2008年に兵庫で「キッザニア甲子園」が開業している。2018年には福岡市博多区にキッザニアを開業する計画が決まったと報じられている。

ティーコーヒー

茶とコーヒーをブレンドした飲料の名称。株式会社エーゲルとアサヒ飲料との間で係争が生じている。

「ティーコーヒー」の名称は株式会社エーゲルの登録商標である。商品および役務の区分「茶、コーヒー、茶入りコーヒー」であり、2017年7月に登録されている。同社は京都産の茶とコーヒー豆を独自製法でブレンドし、「京茶珈琲」および「ティーコーヒー」の名称で販売している。

アサヒ飲料は2017年12月に「ティーコーヒー」の名称を商標出願しており、2018年春に同社のコーヒー飲料ブランド「ワンダ(WONDA)」においてペットボトル飲料「ワンダ TEA COFFEE」を発売している。アサヒ飲料が出願した「ティーコーヒー」の商標は、2018年7月時点で審査待ちの状況である。

2018年7月半ばにエーゲルがアサヒ飲料を相手取り提訴したことが報じられている。

2018年7月19日木曜日

VAR

別名:Video Assistant Referee
別名:ビデオ・アシスタント・レフェリー
別名:ビデオ判定

競技の審判に撮影システムとその映像を援用する仕組みのこと。いわゆるビデオ判定。「VAR」は特にサッカーの試合で用いられるビデオ判定を指すことが多い。

サッカーの試合の審判は主審1名に副審(ラインズマン)2名の構成が一般的だったが、2018年に国際サッカー評議会(IFAB)がVARの導入を公式に認め、同年ロシアで開催されたFIFAワールドカップでは実際にVARが多々用いられた。

2018年FIFAワールドカップではPK(ペナルティキック)の数が過去最多に上ったが、これもVARによって仔細が確認できるようになったという要因が大きいとされる。ブラジル代表のネイマールはファウルを受けて仰け反った姿がVARで確認された結果とくに悪質なファウルを食らっているわけではない(ただの痛いンゴ主張)ことがバレたりしている。

ノルディックスキー・ジャンプ混合団体

読み方:ノルディックスキージャンプこんごうだんたい
別名:ジャンプ混合団体
別名:スキージャンプ混合団体

スキージャンプ競技で男女混成の団体で競う種目。男女2名ずつの4名編成で飛距離を競う。

ノルディックスキー・ジャンプ混合団体は、ノルディックスキー世界選手権では2013年に初めて導入された。冬期オリンピックでも2022年の北京大会で初種目として導入されることが決まっている。

うそ電話詐欺

読み方:うそでんわさぎ
別名:ウソ電話詐欺
別名:ウソ電話サギ

いわゆる「特殊詐欺」、「おれおれ詐欺」、「振り込め詐欺」などと呼ばれる電話経由の詐欺案件の総称。振り込め詐欺等特殊詐欺。

「うそ電話詐欺」の呼び名は山口県警、ならびに鹿児島県警などが用いている。三重県警では同種の詐欺を「人情つけ込み詐欺」と呼んでいる。

関連サイト:
うそ電話詐欺(振り込め詐欺等特殊詐欺) ― 山口県警察
うそ電話詐欺について ― 鹿児島県警察

赤坂自民亭

読み方:あかさかじみんてい

自民党議員が赤坂にある議員宿舎で催すことのある酒宴もとい懇親会の通称。党の若手議員、幹部、閣僚、あるいは総裁が、膝を交えて、酒を酌み交すなどしながら意見交換する。

「赤坂自民亭」の名は、2018年7月現在、いわゆる「平成30年7月豪雨」との絡みで批判の矢面に立たされる形で報じられている。同年7月5日に赤坂自民亭が催され、午後8時頃には安倍晋三内閣総理大臣も出席したが、ほぼ時を同じくして西日本では記録的な大雨が豪雨災害となりつつあった、そのような状況にあって酒宴とはいかがなものか?というのである。

2018年7月の赤坂自民亭からの西日本豪雨の流れは、安倍政権を批判する立場からは格好の批判材料として利用されている。これを擁護する立場からは、赤坂自民亭が催され安倍首相が出席した時点では大きな被害報告も大きな災害に発展するとの見通しも特になかったことなどが指摘されている。

環境DNA解析

読み方:カンキョウディーエヌエーかいせき
別名:環境DNA解析法

生体から直接に遺伝子情報(DNA)を取り出すのではなく、その生息域に散在していると期待される生体の組織片や排泄物などを検出して解析し、それによって生物の存在・不在などの情報を得ること。

環境DNA解析は主に水生生物の生態調査手法として行われている。具体的には、当該水域から水を採取してDNAを抽出・解析する方法が取られる。

水生生物は水質や水中地形などの条件次第で捕獲や目視確認が困難である場合もままるが、環境DNA解析によって生物の痕跡の有無や多寡の推定が容易にできる。

2018年半ば現在ではスコットランドのネス湖で環境DNA解析が試みられている。未知の爬虫類のDNAが見つかれば、ネッシーが生息している可能性に繋がり、見つからなければ存在している可能性は無に等しくなることになる。

受動喫煙法

読み方:じゅどうきつえんほう
別名:受動喫煙防止法
別名:受動喫煙対策法

22017年から2018年半ばにかけて検討され可決・成立した「健康増進法」の改正案の通称。マスコミ等が健康増進法が「受動喫煙の防止・対策」に主眼を置かれていたことを指す意味で「受動喫煙法」のような表現を用いていた。

受動喫煙対策を主眼においた健康増進法の改正案は、飲食店やホテルのように多くの人が集まる施設の屋内を原則的に全面禁煙と定め、不本意な受動喫煙をなくす、特に受動喫煙による健康上の影響が顕著な子どもや病人の受動喫煙をなくすために施設や場所ごとに施策の度合いを調整する、といった内容となっている。

学校や病院、児童福祉施設などでは敷地内が禁煙とされる。事務所や飲食店でも規模が大きい所は屋内禁煙、喫煙専用室を設置して専用室で吸う限りにおいて屋内喫煙可となる。

受動喫煙対策を主眼においた健康増進法の改正案はは2018年7月18日に参議院本会議で可決され成立した。規制範囲は諸条件にどの程度合致するかによって違ってくる。

受動喫煙対策は、受動喫煙法こと改正健康増進法の他に、地方自治体の条例などで別途定められている場合が少なくない。たとえば東京都では「受動喫煙防止条例」によって従業員を雇用している飲食店は規模によらず一律禁煙と定める厳しい制限を設けている。

関連サイト:
健康増進法の一部を改正する法律案 概要 ― 厚生労働省(PDFファイル)

流星源

読み方:りゅうせいげん

流星(流れ星)の発生源となるもの、とりわけ人工的に流星を作る構想において使用が想定されている材料のこと。

2018年現在、東京に本社を置く株式会社ALEが、流星源を宇宙に放出して人工的に流星を発生させる計画、および、同計画に用いられる放出装置の開発を進めている。同社は2010年代半ばに人工流星事業を本格的に進めている。

ALEが進める人工流星事業は「Sky Canvas」と名付けられている。流星源として放出される物体は公式ウェブサイト上では「特殊な素材の粒」とのみ紹介されている。

関連サイト:
ALE Co., Ltd. ー 衛星から人工流れ星を流す宇宙ベンチャー

2018年7月17日火曜日

ファンボロー国際航空ショー

読み方:ファンボローこくさいこうくうショー
英語:Farnborough International Airshow
英語:Farnborough Airshow

イギリスはロンドン近郊のファンボロー空港で隔年で開催されている航空産業界の見本市。航空見本市としては世界最大級の規模を誇る。

ファンボロー国際航空ショーは偶数年の7月中旬に会期1週間にわたり開催されている。前半5日間は業界関係者向けの展示が行われ、最後の2日は一般客にも公開かれる。欧州をはじめ世界各国の航空機メーカーが集い、航空機の展示や飛行が行われる。旅客機や軍用機、ヘリコプターなども展示される。

同種の航空ショーとしてはパリ航空ショー、ベルリン国際航空宇宙ショーなどもよく知られている。

関連サイト:
Farnborough International Airshow

2018年7月12日木曜日

リフィーディング症候群

読み方:リフィーディングしょうこうぐん
別名:リフィーディングシンドローム
別名:Refeeding症候群
別名:再摂食症候群
英語:refeeding syndrome

長時間の絶食などによって極端な栄養不良に陥っている状況で、急に多量の栄養を摂取した場合に、代謝機能が変調を来してさまざまな症状を併発すること。

人体は飢餓状態に陥ると代謝のサイクルが変化し、代謝率の低下や体内物質の分泌物の増減などが生じる。そうした状況で豊富な栄養が体内に取り込まれると、リン、マグネシウム、カリウムといった成分の血清濃度が低下し、これが不整脈や心停止を引き起こす要因となり得る。

東京医科大学八王子医療センター・救命救急センターのウェブサイトでは、海外の文献による「リフィーディング症候群の本態は、これらエネルギー器質の変化とそれに伴う電解質やミネラルの移動である」という定義づけを紹介している。

換算サイト:
リフィーディング症候群 ― 東京医科大学八王子医療センター・救命救急センター

プッシュ型支援

読み方:プッシュがたしえん
別名:プッシュ型災害支援

災害が発生した際、被災地の自治体の要請を待たずに政府が支援物資の輸送などを開始するという対応。

国の被災地支援は、基本的には、自治体の要請に応じる形で行われる。ただし自治体側でも被災状況が正確に判断しきれていなかったり、そもそも自治体がまともに被災して半ば機能不全に陥っていたりする場合も少なくない。民間の物資供給も低下する。プッシュ型支援では国が独自に判断して、要請を待たずに行動を開始する。

なお、プッシュ型支援に対して、あくまでも被災自治体側の要請を受けて物資支援などの対応を始める進め方が「プル型支援」と呼ばれることもある。

プッシュ型支援は、被災直後の最も支援が必要となる段階ですばやく支援の手を届ける体制が実現しやすいというメリットがある。他方、プル型支援にも、現場の要望を聞いて当事者が本当に求めている支援を行えるというメリットがある。

プッシュ型支援は2016年の熊本地震ではじめて本格的に導入された。2018年7月豪雨でも食料を送ったり避難所へエアコンを設置したりといった対応がプッシュ型支援として実施されている。

関連サイト:
プッシュ型支援について ― 内閣府防災情報のページ

2018年7月11日水曜日

共生婚

読み方:きょうせいこん

法的に婚姻関係を結んで同じ家で暮らしているが、食事も家事も部屋も共にせず、互いに一介の同居人のような形で極力お互いに干渉せず暮らすこと、および、そのような結婚のあり方を指す言い方。

共生婚は、「早く結婚しろ」という親や世間からの声をかわし、老後に独りでないという心配を得る、といった結婚のメリットを得つつ、結婚に伴い直面しがちな「趣味や仕事が維持しにくくなる」等の難点を避けることもできるあり方として紹介されることがある。

届け出挙式

読み方:とどけできょしき
別名:届出挙式

婚姻届を役所に提出し、そのまま役所内で簡素な結婚式を催す、という流れの挙式の呼び名。結婚情報誌「ゼクシィ」が各自治体と共同で企画・開催している。

届け出挙式では、挙式に用いる場所も各種アイテム類も自治体側で用意するため、新婚カップルは、簡素ながら必要充分な結婚式を、何かと物入りな時期に少ない負担で挙げることができる。

ナイトタイムエコノミー

別名:夜遊び経済
別名:夜遊びの経済
英語:night-time economy

海外から訪れる観光客向けに、夜間の経済活動を活発化させる施策のことで、主に午後8時から午前3時の間を指す。 夜間でも遊びを楽しみたい観光客向けに、飲食店などの営業時間を拡大することや、イベントを企画することもある。

パラサイト就活

読み方:パラサイトしゅうかつ

学生の就職活動に親が過度に介入し、子も親に従い自主性を保たずに就職活動を行っている、という状況のこと。

たとえば、親が企業側に便宜を図ってもらうべく贈り物などのアプローチをしかけたり、親が子には大手企業に就職してもらいたいと考えるあまり子が志望して就活の末に内定まで得たにもかからわず内定を辞退させたり、といった事態がパラサイト就活の実例として挙げられることがある。

フードシェアリング

英語:food sharing

飲食店で売れ残ったり予約キャンセルが発生したりして廃棄することになった料理を、通常の値段よりも大幅に安く提供するサービスの通称。食品のロスを削減する合理的な方法として注目されつつある。

月額制の定額料金を支払い、料理の余剰分が発生した場合に受け取ることができる権利を購入するサービスなども登場している。

公式再販

読み方:こうしきさいはん

すでに発売されたコンサートチケットを購入希望者と販売希望者との間で取引できるサービスのうち、第三者が運営するいわゆるチケット売買サイトではなく、イベントの主催者側が用意したウェブサイトのこと。

チケット売買サイトは転売目的でチケットの買い占めや高額出品などが横行しやすく、本来のファンが正当な対価でチケットを入手できなくなる問題が生じがちだが、転売目的でなく急用などによりチケットを譲る意思のあるファンもいるため、転売を一律禁止するわけにもいかない、といった困難がある。こうした問題を克服する方法として、イベント主催側が公式に、料金の上限を設定した転売チャネルを用意する試みが行われている。

ライブコマース

有名人が動画のライブ配信に出演し、ときに視聴者とのやりとりも交えながら商品を紹介宣伝する形で行われる販促(プロモーション)活動の総称。タレントやいわゆるインフルエンサーが生放送で商品を紹介する。視聴者からの質問などに応じる双方向性(インタラクティブ性)がテレビ通販との大きな違いといえる。

ドローン日傘

読み方:ドローンひがさ

日傘を搭載したドローンの通称。ドローンが傘を支持することで両手を空けたまま日傘を差せるようにようにする。2018年5月にアサヒパワーサービス株式会社パラソル事業部が「free Parasol」と名付けられたドローン日傘の試作機を公開し、一躍注目を集めた。

アサヒパワーサービスの「free Parasol」はドローンの上部に日傘が装着された形となっており、常に利用者の頭上を位置どり追跡することで利用者を日差しから守る。同社は2019年をめどに「free Parasol」を商用化するとしている。

威嚇射撃

読み方:いかくしゃげき
別名:威嚇発砲

銃火器を、対象を殺傷する目的ではなく、銃を所持しており発砲する用意もあることを示して相手を脅かす(威嚇する)目的で、敢えて対象から狙いを外して発砲すること。

日本においては、境域を所持した凶悪犯と対峙した警察官が、犯人の逃亡を阻止したり攻撃の意思を削いだりするために、拳銃を用いて威嚇発砲することがある。ただし威嚇発砲を行うにも複数の条件を満たす必要があり、おいそれと撃てるものではない。

転売サイト

読み方:てんばいサイト

商品の転売が流通・取引の中心となっているECサイトの通称。もっぱら、コンサートチケットやスポーツ観戦チケットなどを高額で転売するために利用されているC2Cの売買サービスを指して用いられる。

コンサートやスポーツの試合などのチケットは、ファンにとっては何としても手に入れたい対象であり、売る側がかなりのぼったくり価格をつけても買い手がつきやすい。チケット売買サイトには売価の上限の設定などが特にない場合もままあり、いわゆる業者の食い物にされてしまう場合も少なくない。業者はあの手この手を弄してチケットの大量入手を目論むが、それによって席が買い占められ、本来のファンに行き渡らない、あるいは、不本意な出費を強いる結果に繋がる。転売されたチケットを無効とするペナルティも、空席を作る結果に繋がる。

イベントを主催する側は電子チケットの導入や本人確認の強化などによる対策を模索している。

マザーズ新興市場

読み方:マザーズしんこうしじょう
別名:東証マザーズ新興市場
別名:東証マザーズ新興企業市場

東京証券取引所が開設した、新興企業(ベンチャー企業)を対象とする株式市場。「東証マザーズ」と呼ばれることも多い。成長性の見込めるベンチャー企業のための資金調達の場という性格が色濃く、東証一部上場の条件である「設立後経過年数」や「利益の額」といった条件がない等、上場基準が緩めに設定されている。

マザーズ新興市場のようなベンチャー企業向けの株式市場としては「大証ヘラクレス」や「名証セントレックス」などがある。

スーパー早期審査制度

読み方:スーパーそうきしんさせいど
別名:スーパー早期審査

特許出願案件のうち重要性が高いと認められる特定の案件について、特許庁が通常の特許審査や早期審査などよりも更に早期に審査に着手するとする制度。2008年に「実施関連かつ外国関連の出願」を対象に創設した。

2018年にはベンチャー企業のが出願する実施関連出願もスーパー早期審査制度の対象に含められている。

関連サイト:
スーパー早期審査の試行開始 ― 特許庁
スーパー早期審査についてのQ&A ― 特許庁

帯域監視

読み方:たいいきかんし

ネットワーク上で通信に用いられる帯域幅の利用状況を常時つぶさに確認すること、および、そのような確認・監視を行うシステムやサービスのこと。

ネットワークにおける帯域幅とは、信号を伝送する周波数の範囲のことである。帯域監視を行うことにより、瞬間的に膨大な通信量(トラフィック)が発生して通信障害が発生した場合に迅速に対処したり、通信規模に応じてネットワークシステムのリサイズ(規模再編)を検討したりしやすくなる。

QR決済

読み方:キューアールけっさい
別名:QRコード決済

QRコードを電子機器(もっぱらスマートフォン)で読み込むことにより決済が完了するシステムの総称、おより、同システムを利用したサービスの総称。

QR決済では客(消費者)側が専用アプリにあらかじめクレジットカード情報などを登録しておき、店舗側が発行したQRコードを客が読み取ることで、決済手続きが完了できる。

客の側がQRコードを発行して店舗側がそれを読み取る形のサービスは「QRコード支払い」と呼ばれてQR決済とは区別される場合が多い。

中国においては2010年代半ば時点で「アリペイ」「wechatペイメント」といったQR決済の仕組みがすでに広く普及・浸透している。

子供たちの学習権

読み方:こどもたちのがくしゅうけん
別名:子どもたちの学習権
英語:the right to learn

子供たちが自己の成長のために、自由に学習し、学習活動に必要な条件を要求する権利のこと。すなわち「学習する権利」のこと。「教育を受ける権利」をより積極的に子どもの立場から捉えた表現として用いられることが多い。ユネスコ(UNESCO)が1985年に採択した「学習権宣言」が学習権の基本理念としてしばしば参照される。

2010年代半ば現在の日本においては、沖縄のいわゆる普天間基地移設問題に関連する文脈で「学習権」の語が引き合いに出されることがままある。米軍基地の近辺に位置する小学校は、近くの上空を飛行する米軍機の騒音により学習が妨げられたり、避難のために授業の中断を余儀なくされたりする場合があり、こうした状況が子供たちの学習権を脅かしているのではないかと危惧する声がある。

2018年7月10日火曜日

バックウオーター現象

読み方:バックウオーターげんしょう
別名:背水効果
別名:バックウォーターエフェクト
英語:backwater effect

河川の下流における水位上昇などの影響により、上流で氾濫などが生じること。たとえば本流の水位が高まったことで本流に注ぐはずの支流の流れが阻まれ氾濫するような現象。

2018年7月に生じた「平成30年7月豪雨」では岡山県倉敷市などで河川が流水があふれ、付近一帯に浸水の被害が及んだが、これは豪雨によりバックウォーター現象が誘発された可能性が指摘されている。

ECLAIRコンソーシアム

別名:航空機電動化コンソーシアム
英語:Electrification ChaLlenge for AIRcraft Consortium
英語:ECLAIR Consortium

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が中心となり設立された、航空機の電動化を目指し研究開発を進める団体。2018年7月に発足した。

航空機の電動化はCO2排出削減の観点から重要な課題となっている。最近では自動車産業においてモーターやバッテリーの開発が進んでおり、充分に航空機にも適用可能な水準に達しつつあるという。ECLAIRコンソーシアムでは「国内の電動要素技術などを航空機技術と糾合する」こと、および技術の実用化を目指す。

ECLAIRコンソーシアムの発足時点で、事業推進の舵取り役に位置づけられる「ステアリング会議」のメンバーには、JAXA航空技術部門次世代航空イノベーションハブをはじめ、経済産業省、IHI、川崎重工、SUBARU、日立製作所、三菱重工航空エンジン、三菱電機、が名を連ねている。

関連サイト:
「航空機電動化(ECLAIR)コンソーシアム」の発足について ― 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

ネイマールチャレンジ

英語:Neymar Challenge

サッカーブラジル代表のフォーワードを務めるスター選手ネイマール(Neymar)が試合中に時折見せる「ファウルを痛がるリアクション」をマネて、転がり回ったりのたうち回ったりする姿を、ソーシャルメディアなどに投稿してふざけ合うムーブメントの通称。2018年ロシアでワールドカップが開催される最中にちょっとした盛り上がりを見せた。

ネイマールはすぐれた技術と得点力を魅力とするスター選手であり、世界屈指の強豪チームであるブラジルの選手の中でも抜群の人気と実力を誇る。その一方で、相手チーム選手からの接触に対するリアクションが何かと過剰気味な傾向があり、しばしば揶揄の対象にもなっている。

平成30年7月豪雨

読み方:へいせいさんじゅうねんしちがつごうう
読み方:へいせいさんじゅうねんなながつごうう
別名:平成三十年七月豪雨
別名:2018年7月豪雨
別名:平成30年7月西日本豪雨

2018年(平成30年)の7月初頭に西日本の広い範囲に洪水・土砂災害などの被害をもたらした記録的豪雨の呼び名。7月9日に気象庁が正式な呼び名を定めた。

気象庁の発表によれば、平成30年7月豪雨は、6月28日から日本付近に停滞していた梅雨前線と、29日に日本付近に接近した台風7号の影響との影響によりもたらされた。全国的に暖かく湿った空気が供給されて降雨が生じ、とりわけ西日本では記録的な大雨が観測された。

九州北部、四国、中国、近畿、東海地方では、多くの地域で降水量が平年の2~4倍に達し、単位時間あたりの降水量が観測史上最大を記録した地域もあった。この豪雨により岡山県や広島県では河川が氾濫し、大規模な浸水が発生した。

豪雨に関連する死者数は、7月9日時点で120名を超えていると報告されている。また1万人以上が避難生活を余儀なくされている。

関連サイト:
今般の豪雨の名称について ― 気象庁

2018年7月5日木曜日

天然記念物滅失届出書

読み方:てんねんきねんぶつめっしつとどけでしょ

いわゆる天然記念物が死に絶えるなどして失われた際、その旨を文化庁へ届け出るための書類。

天然記念物を飼育管理している施設などでは、当該の天然記念物が死んだり盗まれたりして失われてしまった場合、滅失届出書を作成し届け出るよう義務づけられている。これはいわゆる文化財保護法関連規則のひとつである「特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の管理に関する届出書等に関する規則」に規定されている。

関連サイト:
特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物の管理に関する届出書等に関する規則 ― e-Gov

2018年7月4日水曜日

プラネタリーディフェンス

別名:スペースガード
英語:planetary defense

天体の地球への衝突を防ぐ試み。プラネタリーディフェンスカンファレンス(PDC)が組織名にその名を冠している。

説教強盗

読み方:せっきょうごうとう

他家に押し入って強盗に及んだ挙句、去り際に家の者へ防犯上の不備をダメ出しする、という風変りな強盗行為および強盗犯。大正時代から昭和初期にかけて東京で犯行を繰り返した妻木松吉につけられた二つ名である。

常習累犯窃盗罪

読み方:じょうしゅうるいはんせっとうざい

盗犯等防止法の規定に基づき常習的な窃盗に対する刑の加重が加味された窃盗罪のこと。

盗犯等防止法は「盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律」といい、窃盗犯が常習的に犯行に及んだ場合に、状況に応じて刑を重くする旨が規定されている。なお窃盗罪そのものは刑法で規定されている。

盗犯等防止法の第3条には、過去10年のうちに懲役6か月以上の刑を言い渡されている者が新たに窃盗罪で罰せられる場合、刑を加重する旨が規定されている。

盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律第三条 常習トシテ前条ニ掲ゲタル刑法各条ノ罪又ハ其ノ未遂罪ヲ犯シタル者ニシテ其ノ行為前十年内ニ此等ノ罪又ハ此等ノ罪ト他ノ罪トノ併合罪ニ付三回以上六月ノ懲役以上ノ刑ノ執行ヲ受ケ又ハ其ノ執行ノ免除ヲ得タルモノニ対シ刑ヲ科スベキトキハ前条ノ例ニ依ル

ちなみに同法第4条では、常習的に強盗致死傷罪を犯した者は無期または10年以上の懲役とする旨が規定されている。

常習累犯窃盗罪のかどで刑務所に何度も出入りしている者の中には、生活に困窮しているわけでも手持ちの金がないわけでもないのに衝動に駆られるようにして万引きを行う者もいる。こうした病的窃盗の心理は「窃盗症」「クレプトマニア」などと呼ばれ、精神障害の一種と見なされる。

関連サイト:
刑法
盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律

架空請求はがき

読み方:かくうせいきゅうはがき
別名:架空請求ハガキ

架空請求詐欺の手段として送り付けられるはがき。あるいは、はがきをつかった架空請求詐欺。2017年頃から類例が急増しつつある。

架空請求はがきは、第三者の名を騙っていわれなき請求を行い金銭をだまし取ろうとする手口という本質の部分は、電子メールを使った架空請求詐欺と何ら変わらない。はがきを送るとなると郵便料金が発生するが、それだけに実物のはがきが送られてくると信憑性が高そうに思えてしまう部分もある。また、普段は電子メールを利用しない(そのため電子メールでは到達できなかったが、同時にスパムメールに対する免疫がない)高齢者が狙われて騙されてしまいやすいという側面がある。

架空請求はがきの典型例としては、法務局の国民訴訟通達センターなる部署を騙った通知がしばしば挙げられている。法務省に「国民訴訟通達センター」とかいう組織はない。

2017年12月には、山梨県警がTwitter上で、国民訴訟通達センターの名を騙った架空請求はがきの文面をおちょくる(形をとりながらフォロワーを啓発する)ツイートを投稿して注目を集めた。同ツイートは4万件を超えるいいねとリツイートを得ている。

関連サイト:
山梨県警察 2017年12月26日のツイート

2018年7月3日火曜日

フェアプレーポイント

別名:フェアプレイポイント
英語:fair play point

FIFAワールドカップ2018年大会で初めて導入されたチームの評価指標。イエローカード(警告)およびレッドカード(退場)を出された数を数値化したもの。

フェアプレーポイントは、主にグループリーグにおいてチームが同順位になった場合の判断基準として用いられる。基本的には勝敗数が同じであれば勝ち点および得失点差、総得点の差によって順位が決められる。これらの指標を含めても横並びのまま順位が付けられない場合、フェアプレーポイントの多寡が顧慮されることになる。

もしもフェアプレーポイントを顧慮してもなお順位づけが困難である場合、くじ引きで順位を決めることになる。

FIFAワールドカップ2018年大会のグループリーグでは、日本とセネガルが勝ち点も得失点差も総得点も同じという成績になり、フェアプレーポイントが顧慮された結果、日本の方がイエローカードの数が少なかったため、日本の決勝トーナメントへの進出が決まる運びとなった。

2018年7月2日月曜日

トキシックショック症候群

読み方:トキシックショックしょうこうぐん
別名:トキシックショックシンドローム
英語:Toxic Shock Syndrome
英語:TSS

黄色ブドウ球菌が毒素を産生して敗血症を引き起こす急性疾患。発症はきわめて稀な部類ではあるが、発症すると重篤な症状に至りやすく、死亡の危険すらある。

トキシックショック症候群をもたらすきっかけとなる黄色ブドウ球菌は、一般の人の皮膚などに常に付着している種類のバクテリアであり、通常は健康に害を及ぼすことはない。ただしまれに毒素を出す菌がある。菌が増殖しやすい環境にあって毒素を産生する菌が増え、人の抗体・免疫機能が低下している状況にあったりすると、トキシックショック症候群に陥る期間がある。

トキシックショック症候群は年齢や性別を問わず誰にでも発症しうる疾患ではあるが、特に生理用品を使用している女性が罹患する割合が多いとも言われている。一般社団法人日本衛生材料工業連合会は、イギリスで報告されている発症件数の約半数がタンポンを使用している女性であるというデータを紹介している。

関連サイト:
TSS(トキシックショック症候群)について ― 一般社団法人日本衛生材料工業連合会

ネット上で最も影響力のある25人

読み方:ネットでもっともえいきょうりょくのあるにじゅうごにん
別名:ネットで影響力ある25人
別名:ネット上で影響力ある25人
別名:ネットで最も影響力ある25人
別名:インターネットで最も影響力がある25人
別名:インターネット上で最も影響力のある25人
英語:The 25 Most Influential People on the Internet

アメリカのビジネス誌「TIME」が独自に選出している、インターネット上でソーシャルメディアを通じて多くの人の注目を集め、話題となり、影響を与えている人物の一覧。

ネット上で最も影響力のある25人リストには政治家やタレントをはじめ、事件等を通じて一躍時の人となった人物なども含まれる。また、選考対象は必ずしもアメリカ出身の人物に限られていない。

2018年6月に発表された同年版リストでは、アメリカ大統領ドナルド・トランプ、女性シンガーソングライターのリアーナ(Rihanna)、ユーチューバーとして活動しているポール兄弟(Logan and Jake Paul)、韓国の男性アイドルグループBTS、インスタグラムで800万のフォロワーを擁することで知られる渡辺直美なども選出されている。

関連サイト:

サイバービル

別名:警視庁サイバービル

東京都文京区に置かれた警視庁の新庁舎の通称。各部署におけるサイバー犯罪に対応する部門が集約され、部署間をまたがる連携も容易に行える拠点としての位置づけが注目されている。

NHKニュース等の報道によれば、サイバービルには警視庁の6つの部署に所属する数百名の職員が集って職務にあたるという。2018年4月に開所し、式典が行われたと報じられているが、セキュリティの観点からサイバービルの具体的な所在地は報じられていない。

炎上体質

読み方:えんじょうたいしつ

特に意図しているわけではない何気ない言動が人の反感を買って批判・非難の対象になる(炎上する)傾向の強い人、またはそのような性向。特にテレビタレント等の著名人でたびたび炎上騒ぎを起こしている人物などを評する場面で用いられることが多い。

炎上体質と評される人物の多くは、歯に衣着せぬ物言いをしがちで、何かと挑戦的・挑発的な発言をする場合が多い。人によっては強い自己愛があったり、無知なのに開き直ったりといった部分が反感を買って炎上しているといえるような場合もある。

ウーバーライゼーション

別名:ウーバー化
英語:Uberization

従来の常識を覆すようなビジネスモデルを導入して業界に革新をもたらすこと、とりわけ、そのような仕方で業界に新規参入すること。

ウーバーレイゼーションという呼び名は米国発のベンチャー企業「ウーバー」(Uber)の名称にちなむ。同社はタクシーにカーシェアリングの考え方を導入した(時間の空いた一般人ドライバーとその車を手配する)「ドライブシェア」という概念や、スマートフォンアプリを使って需給をマッチングしつつ配車の手配を行う仕組みといった新たな仕組みを創出し、米国をはじめ世界中のタクシー業界を震撼させた。

ウーバーライゼーションは、いわゆる「デジタル変革」(DX)と流れにおいて、すなわちIT関連の技術やサービスの導入による実現例といえる。ただし他分野でウーバーライゼーションが実現されるとしても、具体的にどのような形で革新されるかという指針はない。