新語時事用語辞典とは?

2018年7月11日水曜日

共生婚

読み方:きょうせいこん

法的に婚姻関係を結んで同じ家で暮らしているが、食事も家事も部屋も共にせず、互いに一介の同居人のような形で極力お互いに干渉せず暮らすこと、および、そのような結婚のあり方を指す言い方。

共生婚は、「早く結婚しろ」という親や世間からの声をかわし、老後に独りでないという心配を得る、といった結婚のメリットを得つつ、結婚に伴い直面しがちな「趣味や仕事が維持しにくくなる」等の難点を避けることもできるあり方として紹介されることがある。

届け出挙式

読み方:とどけできょしき
別名:届出挙式

婚姻届を役所に提出し、そのまま役所内で簡素な結婚式を催す、という流れの挙式の呼び名。結婚情報誌「ゼクシィ」が各自治体と共同で企画・開催している。

届け出挙式では、挙式に用いる場所も各種アイテム類も自治体側で用意するため、新婚カップルは、簡素ながら必要充分な結婚式を、何かと物入りな時期に少ない負担で挙げることができる。

ナイトタイムエコノミー

別名:夜遊び経済
別名:夜遊びの経済
英語:night-time economy

海外から訪れる観光客向けに、夜間の経済活動を活発化させる施策のことで、主に午後8時から午前3時の間を指す。 夜間でも遊びを楽しみたい観光客向けに、飲食店などの営業時間を拡大することや、イベントを企画することもある。

パラサイト就活

読み方:パラサイトしゅうかつ

学生の就職活動に親が過度に介入し、子も親に従い自主性を保たずに就職活動を行っている、という状況のこと。

たとえば、親が企業側に便宜を図ってもらうべく贈り物などのアプローチをしかけたり、親が子には大手企業に就職してもらいたいと考えるあまり子が志望して就活の末に内定まで得たにもかからわず内定を辞退させたり、といった事態がパラサイト就活の実例として挙げられることがある。

フードシェアリング

英語:food sharing

飲食店で売れ残ったり予約キャンセルが発生したりして廃棄することになった料理を、通常の値段よりも大幅に安く提供するサービスの通称。食品のロスを削減する合理的な方法として注目されつつある。

月額制の定額料金を支払い、料理の余剰分が発生した場合に受け取ることができる権利を購入するサービスなども登場している。

公式再販

読み方:こうしきさいはん

すでに発売されたコンサートチケットを購入希望者と販売希望者との間で取引できるサービスのうち、第三者が運営するいわゆるチケット売買サイトではなく、イベントの主催者側が用意したウェブサイトのこと。

チケット売買サイトは転売目的でチケットの買い占めや高額出品などが横行しやすく、本来のファンが正当な対価でチケットを入手できなくなる問題が生じがちだが、転売目的でなく急用などによりチケットを譲る意思のあるファンもいるため、転売を一律禁止するわけにもいかない、といった困難がある。こうした問題を克服する方法として、イベント主催側が公式に、料金の上限を設定した転売チャネルを用意する試みが行われている。

ライブコマース

有名人が動画のライブ配信に出演し、ときに視聴者とのやりとりも交えながら商品を紹介宣伝する形で行われる販促(プロモーション)活動の総称。タレントやいわゆるインフルエンサーが生放送で商品を紹介する。視聴者からの質問などに応じる双方向性(インタラクティブ性)がテレビ通販との大きな違いといえる。

ドローン日傘

読み方:ドローンひがさ

日傘を搭載したドローンの通称。ドローンが傘を支持することで両手を空けたまま日傘を差せるようにようにする。2018年5月にアサヒパワーサービス株式会社パラソル事業部が「free Parasol」と名付けられたドローン日傘の試作機を公開し、一躍注目を集めた。

アサヒパワーサービスの「free Parasol」はドローンの上部に日傘が装着された形となっており、常に利用者の頭上を位置どり追跡することで利用者を日差しから守る。同社は2019年をめどに「free Parasol」を商用化するとしている。

威嚇射撃

読み方:いかくしゃげき
別名:威嚇発砲

銃火器を、対象を殺傷する目的ではなく、銃を所持しており発砲する用意もあることを示して相手を脅かす(威嚇する)目的で、敢えて対象から狙いを外して発砲すること。

日本においては、境域を所持した凶悪犯と対峙した警察官が、犯人の逃亡を阻止したり攻撃の意思を削いだりするために、拳銃を用いて威嚇発砲することがある。ただし威嚇発砲を行うにも複数の条件を満たす必要があり、おいそれと撃てるものではない。

転売サイト

読み方:てんばいサイト

商品の転売が流通・取引の中心となっているECサイトの通称。もっぱら、コンサートチケットやスポーツ観戦チケットなどを高額で転売するために利用されているC2Cの売買サービスを指して用いられる。

コンサートやスポーツの試合などのチケットは、ファンにとっては何としても手に入れたい対象であり、売る側がかなりのぼったくり価格をつけても買い手がつきやすい。チケット売買サイトには売価の上限の設定などが特にない場合もままあり、いわゆる業者の食い物にされてしまう場合も少なくない。業者はあの手この手を弄してチケットの大量入手を目論むが、それによって席が買い占められ、本来のファンに行き渡らない、あるいは、不本意な出費を強いる結果に繋がる。転売されたチケットを無効とするペナルティも、空席を作る結果に繋がる。

イベントを主催する側は電子チケットの導入や本人確認の強化などによる対策を模索している。

マザーズ新興市場

読み方:マザーズしんこうしじょう
別名:東証マザーズ新興市場
別名:東証マザーズ新興企業市場

東京証券取引所が開設した、新興企業(ベンチャー企業)を対象とする株式市場。「東証マザーズ」と呼ばれることも多い。成長性の見込めるベンチャー企業のための資金調達の場という性格が色濃く、東証一部上場の条件である「設立後経過年数」や「利益の額」といった条件がない等、上場基準が緩めに設定されている。

マザーズ新興市場のようなベンチャー企業向けの株式市場としては「大証ヘラクレス」や「名証セントレックス」などがある。

スーパー早期審査制度

読み方:スーパーそうきしんさせいど
別名:スーパー早期審査

特許出願案件のうち重要性が高いと認められる特定の案件について、特許庁が通常の特許審査や早期審査などよりも更に早期に審査に着手するとする制度。2008年に「実施関連かつ外国関連の出願」を対象に創設した。

2018年にはベンチャー企業のが出願する実施関連出願もスーパー早期審査制度の対象に含められている。

関連サイト:
スーパー早期審査の試行開始 ― 特許庁
スーパー早期審査についてのQ&A ― 特許庁

帯域監視

読み方:たいいきかんし

ネットワーク上で通信に用いられる帯域幅の利用状況を常時つぶさに確認すること、および、そのような確認・監視を行うシステムやサービスのこと。

ネットワークにおける帯域幅とは、信号を伝送する周波数の範囲のことである。帯域監視を行うことにより、瞬間的に膨大な通信量(トラフィック)が発生して通信障害が発生した場合に迅速に対処したり、通信規模に応じてネットワークシステムのリサイズ(規模再編)を検討したりしやすくなる。

QR決済

読み方:キューアールけっさい
別名:QRコード決済

QRコードを電子機器(もっぱらスマートフォン)で読み込むことにより決済が完了するシステムの総称、おより、同システムを利用したサービスの総称。

QR決済では客(消費者)側が専用アプリにあらかじめクレジットカード情報などを登録しておき、店舗側が発行したQRコードを客が読み取ることで、決済手続きが完了できる。

客の側がQRコードを発行して店舗側がそれを読み取る形のサービスは「QRコード支払い」と呼ばれてQR決済とは区別される場合が多い。

中国においては2010年代半ば時点で「アリペイ」「wechatペイメント」といったQR決済の仕組みがすでに広く普及・浸透している。

子供たちの学習権

読み方:こどもたちのがくしゅうけん
別名:子どもたちの学習権
英語:the right to learn

子供たちが自己の成長のために、自由に学習し、学習活動に必要な条件を要求する権利のこと。すなわち「学習する権利」のこと。「教育を受ける権利」をより積極的に子どもの立場から捉えた表現として用いられることが多い。ユネスコ(UNESCO)が1985年に採択した「学習権宣言」が学習権の基本理念としてしばしば参照される。

2010年代半ば現在の日本においては、沖縄のいわゆる普天間基地移設問題に関連する文脈で「学習権」の語が引き合いに出されることがままある。米軍基地の近辺に位置する小学校は、近くの上空を飛行する米軍機の騒音により学習が妨げられたり、避難のために授業の中断を余儀なくされたりする場合があり、こうした状況が子供たちの学習権を脅かしているのではないかと危惧する声がある。