新語時事用語辞典とは?

2013年5月10日金曜日

株価騰落率

読み方:かぶかとうらくりつ

当日の株価が、前日の株価よりどのくらい値上がり、あるいは、値下がりしたかをパーセンテージで表したもの。

株価騰落率は、次の計算式で求めることができる。

株価騰落率(%)=(当日の株価-前日の株価)÷前日の株価×100

例えば、当日の株価が1000円、前日の株価が950円の場合、株価騰落率は5.26%になる。

株価騰落率(%)=(1000-950)÷950×100≒5.26

また、当日の株価が500円、前日の株価が510円の場合、株価騰落率は-1.96%になる。

株価騰落率(%)=(500-510)÷510×100≒-1.96

株価騰落率を用いた投資手法としては、株価騰落率が10%以上になったら売り、-10%以下になったら買うという逆張りの売買手法が挙げられる。

株価位置

読み方:かぶかいち

現在の株価が、ある期間の高値と安値の間のどの位置にあるかを数値で表したもの。テクニカル指標の1つ。

株価位置は、次の計算式で求めることができる。

株価位置(%)=(現在値-安値)÷(高値-安値)×100

株価位置は0から100までの値をとり、0の時は現在値が最安値と同値、100の時は現在値が最高値と同値になる。

株価位置は、年初来高値と年初来安値を元に計算することが多い。例えば、年初来高値が500円、年初来安値が300円で、現在値が350円の場合、株価位置の値は25%になる。

株価位置=(350-300)÷(500-300)×100=25%

移動平均乖離率

読み方:いどうへいきんかいりりつ

テクニカル指標の1つで、現在の株価と移動平均の値との乖離の幅をパーセンテージで表したもの。

移動平均乖離率の移動平均日数は、5日、26日などがよく用いられるが、投資家の投資スタンスによって日数が異なる。

移動平均乖離率は、次の計算式で求めることができる。

移動平均乖離率(%)=(現在の株価-移動平均の値)÷移動平均の値×100

移動平均乖離率がプラスの場合は株価が移動平均の値より高く、マイナスの場合は株価が移動平均の値より低いことになる。また、移動平均乖離率が0%の場合は、株価と移動平均の値が同値ということになる。

純利益連単倍率

読み方:じゅんりえきれんたんばいりつ

企業の連結決算ベースでの純利益が、個別財務諸表ベースの純利益の何倍かを示したもの。ファンダメンタル指標の1つ。

純利益連単倍率は、次の計算式で求めることができる。

純利益連単倍率(倍)=連結決算ベースの純利益÷個別財務諸表ベースの純利益

一般的には、それぞれの予想純利益を元に計算することが多い。

純利益連単倍率は1倍以上の数値になり、数値が小さいほどグループ企業としての貢献度が高いことになる。なお、個別財務諸表ベースの純利益がマイナスの場合には純利益連単倍率は計算されない。

売上高連単倍率

読み方:うりあげだかれんたんばいりつ

企業の連結決算ベースでの売上高が、個別財務諸表ベースの売上高の何倍かを示したもの。ファンダメンタル指標の1つ。

売上高連単倍率は、次の計算式で求めることができる。

売上高連単倍率(倍)=連結決算ベースの売上高÷個別財務諸表ベースの売上高

一般的には、それぞれの予想売上高を元に計算することが多い。

売上高連単倍率は1倍以上の数値になり、数値が小さいほどグループ企業としての貢献度が高いことになる。なお、個別財務諸表ベースの売上高がマイナスの場合には売上高連単倍率は計算されない。

小幅反発

読み方:こはばはんぱつ

主に証券市場や先物市場などに上場している銘柄において、何らかの要因で価格が下落したものの、下落前の価格に近い額、あるいは、僅かに上回る額まで価格を戻すこと。

小幅反発は、前日の安値引けに対して押し目買いが入った時に起きることが多い。しかし、僅かな上昇であるため、強い買い圧力ではない。

なお、小幅反発に対して、戻した額が多い場合は大幅反発という。

嫌気売り

読み方:いやけうり

株式相場や外国為替相場などにおいて、投資家が悪材料などの出現によって手持ちのポジションを売り払うこと。

嫌気売りは、売り圧力と買い圧力の均衡が崩れ、従来の値動きを上回って加速的に値下がりすることが多い。

嫌気売りは、株式相場の場合には企業の減益発表、外国為替相場の場合には経済指標のマイナス発表などが挙げられる。米ドル/円においては、例えばアメリカ合衆国の景気鈍化により米ドルが売られ、円高へ推移する。

売り本尊

読み方:うりほんぞん

売り方の主力となっている投資家のこと。

売り本尊は、特定の銘柄について一貫して売り建てする仕手筋を指すことが多い。

売り本尊は、特定の銘柄を信用取引を通して売り続け、その結果、株式市場から注目を浴びることになる。そのため、売りが売りを呼んで株価が急速に下降していくことが多い。

ちなみに、売り本尊に対して、買い方の主力となっている投資家のことを買い本尊という。

逆行高

読み方:ぎゃっこうだか

株式相場が全般的に安い傾向にあるにもかかわらず、ある銘柄だけが高い状態のこと。

逆行高は相場の流れに乗らなかった銘柄で、良い個別材料が出現した時に起きる。例えば、業績の良化や企業合併、上位市場への市場替えなどが挙げられる。

逆行高の銘柄は、市場の注目を浴びる傾向にあるため、買いが買いを呼んで一段高になることが多い。

逆行安

読み方:ぎゃっこうやす

株式相場が全般的に高い傾向にあるにもかかわらず、ある銘柄だけが安い状態のこと。

逆行安は相場の流れに乗らなかった銘柄で、悪い個別材料が出現した時に起きる。例えば、業績の悪化や取引所から注意銘柄に指定された場合などが挙げられる。

逆行安の銘柄は、市場の注目を浴びる傾向にあるため、売りが売りを呼んで一段安になることが多い。

信用倍率

読み方:しんようばいりつ

信用取引における買い残に対する売り残の割合のこと。

信用倍率は、次の計算式で求めることができる。

信用倍率(倍)=信用買い残÷信用売り残

株式相場において株価が上昇している時は、買い方が増加するため、買い残が増加する。よって、信用倍率は従来よりも高くなる。一方、株価が下降している時は、売り方が増加するため、売り残が増加する。よって、信用倍率は従来よりも低くなる。

なお、信用倍率が増加すると短期的には株価は上昇するが、長期的には買い残が整理されるため株価は下降する。また、信用倍率が減少すると短期的には株価は下降するが、長期的には売り残が整理されるため株価は上昇する。

銘柄コード

読み方:めいがらコード

株式市場に上場している銘柄に付けられている4桁の数字のこと。日本証券業協会が設定している。

銘柄コードは、業種ごとに分けられており、例えば、水産・農林業の銘柄コードは1300から、建設業は1700からとなっている。しかし、近年は新規上場銘柄が増加した影響で、業種に関係なく銘柄コードが付けられる場合がある。なお、企業が業務内容を変更した場合、銘柄コードは変更されない。そのため、実体の銘柄コードと異なる場合がある。

関連サイト:
日本証券業協会

株高基調

読み方:かぶだかきちょう

株式相場が、強含みで推移している状態。

株高基調の要因としては、国内が好況であること、政治が安定していることなどが挙げられる。

株高基調ではほとんどの業種の銘柄に買いが入り、右肩上がりで推移していく。外国為替相場においては、その国の通貨が買われることが多いが、2013年5月時点の日本においては円安株高で推移している。

株安基調

読み方:かぶやすきちょう

株式相場が、弱含みで推移している状態。

株安基調の要因としては、国内が不況であること、政治が不安定であることなどが挙げられる。

株安基調ではほとんどの業種の銘柄に売りが入り、右肩下がりで推移していく。外国為替相場においては、その国の通貨が売られることが多いが、2013年5月時点の日本においては円安で推移している一方、株式相場は株高で推移している。

3分の2押し

読み方:さんぶんのにおし
別名:三分の二押し

高値から上昇幅の3分の2、下降すること。

3分の2押しは、例えば株価が400円から700円まで上昇し、その後500円まで値下がりした状態である。

3分の2押しは、3分の1押しとともに節目となる価格で売り買い交錯する局面もあるが、投資家心理は、本格的な下降トレンドへの突入と見る向きが多勢である。そのため、株価はさらに下降する傾向にある。

なお、高値から下降幅の3分の2、上昇することを3分の2戻しという。

3分の2戻し

読み方:さんぶんのにもどし
別名:三分の二戻し

高値から下降幅の3分の2、上昇すること。黄金分割比率の1つ。

3分の2戻しは、例えば株価が800円から500円まで下降し、その後700円まで値上がりした状態である。

3分の2戻しは、3分の1戻しとともに節目となる価格で売り買い交錯する局面もあるが、投資家心理は、本格的な上昇トレンドへの突入と見る向きが多勢である。そのため、株価はさらに上昇する傾向にある。

なお、高値から上昇幅の3分の2、下降することを3分の2押しという。

解任決議

読み方:かいにんけつぎ
別名:解任決議案
別名:委員長解任決議

国会における役職を解任するための決議。日本の国会法では、衆参両院の役員のうち各常任委員長に対する解任決議のみが認められている。

国会法30条の2では、各議院で必要の在る場合は、その院の議決をもって常任委員長を解任することができると規定している。1950年から2011年2月まで解任決議案が可決されたことは一度もなかった。一般的に過半数以下を占める野党が解任決議を可決するのは困難であったが、ねじれ状態の国会においては参議院で決議案可決の可能性が高まることがある。

2013年5月9日、参議院環境委員長の川口順子氏の解任決議が賛成多数で可決した。解任決議が可決したのはこれが憲政史上初である。また決議に当たっては、自民公明を除く野党全てが協力した。

川口氏は2013年4月23、24日に訪中したが、24日になって急遽中国の楊潔篪氏と会談できる可能性が出たため、国会の許可なしに中国での滞在を延長した。そのため25日に予定されていた環境委員会が流会になった。自民党は野党側に対し、川口氏の帰国延長を求めていたが受け入れられなかった。野党側は国会の軽視だと同氏を批判し、解任決議を可決するに至った。

解任決議可決に対して川口氏は、「党利党略で委員長を解任した事件。理不尽な判断である。」と野党を批判した。

関連サイト:
川口参院環境委長を解任、初の解任決議が可決 参院本会議 - MSN産経ニュース
川口氏 野党に「国益判断する能力ない」、委員長解任決議可決/神奈川 - 神奈川新聞

トラステッドトラベラー制度

読み方:トラステッドトラベラーせいど
別名:トラステッドトラベラー
別名:トラステッドトラベラープログラム
別名:信頼できる渡航者制度
英語:Trusted Traveler Programs

過去の犯罪歴がないなどの条件に合致する外国人の観光客やビジネスマンの入国手続きを自動化する制度。日本に訪れる外国人の出入国審査を緩和する方針の柱の一つである。

あらかじめ日本の在外公館で申請した後、空港で指紋を登録する。その次以降の入国で自動化ゲートが使用可能になる。2013年4月現在既に、有効なパスポートを持つ日本人や再入国許可の対象となっている外国人は一部の空港で自動化ゲートが使用できる。

政府の観光立国推進基本計画では、2020年までに2500万人の外国人の来日を目標としており、出入国審査の簡略化が検討されている。

関連サイト:
観光立国推進基本計画 - 観光庁
出入国審査がスピーディーに!海外出張・海外旅行に便利な「自動化ゲート」 - 政府広報オンライン
「信頼できる渡航者」入国審査を緩和…政府検討 - 読売新聞

押し買い規制

読み方:おしかいきせい

業者が各戸を訪問し、その場で貴金属などの物品を安く強引に買い取る行為を規制すること。2013年2月に改正された特定商取引法では、押し買いに対する規制が強化され、売買取引時の書面の交付や契約を取り消しできるクーリングオフ制度の適用などが規定されている。

また、独立法人国民生活センターによると、押し買いの被害は2010年以降増加している。押し買いに関する相談件数は60歳代が最も多く、押し買いの被害は高齢者を中心に広がっている。

大阪府では押し売りの規制を強めていた一方で、押し買いの被害が増加しており、規制強化に向けて条例の改正を予定している。また、2013年5月には押し買いが理由で全国初の逮捕者が出た。この事件では、秋田県の買取業者が山形県の82歳の女性から貴金属を買い取る際に、契約に関する書面を渡さなかった疑いがかけられている。

関連サイト:
突然自宅を訪れる貴金属等の買い取りサービスに関するトラブル - 独立行政法人国民生活センター
「押し買い規制」で初逮捕、秋田の男 改正特商法違反の疑い・尾花沢署 - 山形新聞