新語時事用語辞典とは?

2014年2月7日金曜日

引けピン

読み方:ひけピン

株式相場において、引けにかけて株価が大きく上昇して引けること。

引けピンは、寄付き後はレンジ圏、あるいは、軟調な値動きだが、何らかの要因によって引けにかけて株価が大きく上昇し、そのまま引けた場合である。

引けピンの主な要因としては、ザラ場での決算発表や要人の発言、為替動向などが挙げられる。

引けピンになった場合、ローソク足は陽線になり、翌日はギャップアップすることが多い。

寄り天

読み方:よりてん

株式相場において、寄付きの株価がその日の高値であること。寄り天の天は、天井圏の意味である。

寄り天は、寄付き後の株価が軟調に推移し、そのまま大引けした場合である。

寄り天の主な要因としては、特に買い材料がない場合や悪材料が出た場合などが挙げられる。

寄り天になった場合、ローソク足は陰線になり、翌日はギャップダウンすることが多い。

引後気配

読み方:ひけごけはい

株式取引において、前引け後、あるいは、大引け後の約定しなかった注文のこと。

引後気配は、板情報では「引」と表示され、売買注文のあった価格帯に注文数(株数)が表示される。

引後気配の情報は、後場、あるいは、翌日の売買注文の参考になることが多い。例えば、引後気配において、大量の買い注文が残っていれば、翌相場ではギャップアップする。一方、売り注文が残っていれば、ギャップダウンする。

プラ転

読み方:プラてん

株価が前日の終値よりもマイナス圏で推移していたのが、プラス圏に転じること。「プラス転換」を略した語。

プラ転は、例えば、前日の終値が1000円、当日の株価が980円の場合、1010円へ上昇した時などに用いられる。

なお、保有株式が評価損から評価益に転じた場合もプラ転という。

ちなみに、株価が前日の終値よりもプラス圏で推移していたのが、マイナス圏に転じることをマイ転という。

マイ転

読み方:マイてん

株価が前日の終値よりもプラス圏で推移していたのが、マイナス圏に転じること。「マイナス転換」を略した語。

マイ転は、例えば、前日の終値が500円、当日の株価が510円の場合、480円へ下降した時などに用いられる。

なお、保有株式が評価益から評価損に転じた場合もマイ転という。

ちなみに、株価が前日の終値よりもマイナス圏で推移していたのが、プラス圏に転じることをプラ転という。

ノーポジ

別名:ノーポジション

株式取引において保有株式のない状態。あるいは、外国為替証拠金取引(FX)において建玉のない状態。

ノーポジは、評価益がある時の利益確定売りなどによって起きる。また、先行き不透明な時には損益に関わらず、ポジション整理によって起きる。評価損のある状態でノーポジにすると資産が減少するため、ノーポジせずにナンピンや塩漬けなどによって対応する場合もある。

ヒストン

英語:histone

真核生物の細胞に含まれるクロマチン(染色体)の構成単位、「ヌクレオソーム」をDNAとともに形成するタンパク質のこと。ヌクレオソームとは、4種類、8個のヒストン分子が結合し、その周囲にDNAが巻きついたものを指す。ヒストンが「糸巻き」のような役割を持つことによって、非常に長い鎖状のDNAが、クロマチン(染色体)の内部にコンパクトに収納される仕組みになっている。

ヒストンは球形に近い形をしており、「ヒストンテール」と呼ばれる部分が尾のように突出している。ヒストンテールがアセチル化、メチル化、ユビキチン化などの化学修飾(翻訳後修飾)を受けることで、ヒストン自体の性質が変化し、さらにはクロマチンの構造も変化することが知られている。

例えば、ユークロマチンと呼ばれる領域では、ヒストンのアセチル化に伴いDNAが緩み、転写活性が高くなることが知られている。一方、ヘテロクロマチンと呼ばれる領域では、ヒストンが脱アセチル化しており、DNAが凝集して転写活性が低くなっている。メチル化などの他の化学修飾も、それぞれ特異的な機能をヒストンに付与するといわれており、複数の化学修飾の組み合わせが遺伝子発現を制御しているという「ヒストンコード仮説」も提唱されている。ヒストンの化学修飾による遺伝子発現の変化は、塩基配列の変化を伴わないため、「エピジェネティック」な現象の一つに数えられる。

なお、ヒストンはタンパク質の一種であり、多数のアミノ酸が連なって構成されているが、その配列の一部が異なっているヒストンの存在が知られており、ヒストンバリアント(異型ヒストン)と呼ばれている。2014年2月に理化学研究所の研究グループは、iPS細胞の作製にあたって、ヤマナカファクター(山中因子)とヒストンバリアントを組み合わせて添加することで、作製効率が20倍になることを報告した。

関連サイト:
卵子の「異型ヒストン」がiPS細胞の作製を促す - 理化学研究所

小児甲状腺がん

読み方:しょうにこうじょうせんがん
別名:小児の甲状腺がん
別名:小児甲状腺癌
別名:小児の甲状腺癌
英語:pediatric thyroid cancer
英語:thyroid cancer in children

小児に発生する甲状腺がんのこと。甲状腺がんは他のがんと比べても若年者の発症が多い傾向があるが、小児甲状腺がんは本来稀な疾患であり、患者は100万人に1-3人程度だとされている。しかし、放射線治療や放射性ヨウ素の摂取などによって、小児期に甲状腺が放射線に曝された場合、小児甲状腺がんの発症率が高まることが知られている。

小児甲状腺がんは、成人の甲状腺がんとはいくつかの点で性質が異なっていることが知られている。小児の場合、触知などにより甲状腺結節が発見されると、甲状腺がんであるリスクが成人よりも高いといわれている。また、腫瘍の大きさや肺に転移する割合なども、成人の甲状腺がんに比べて高いことが知られている。

小児甲状腺がんは、甲状腺に放射性ヨウ素が蓄積することが発症の要因になりうるといわれている。甲状腺はヨウ素を取り込んで成長ホルモンなどを分泌する器官であり、成長過程にあり機能が高い小児の甲状腺には、特にヨウ素が蓄積しやすい傾向があることが知られている。また、放射線治療などで甲状腺が直接被曝した場合に、甲状腺がんを発症した例も知られており、1950年代に扁桃炎や白癬などに対する頸部放射線療法が行われた結果、甲状腺がんの発生が増加したことが確かめられている。

1986年にチェルノブイリ原発事故が起こった後、高濃度汚染地域では、事故から4-5年後に小児甲状腺がんを発症する小児が増加したことが報告されている。特に、事故当時に5歳以下だった小児での発症率が高く、汚染された大気や飲食物などを摂取したことが発症のきっかけになったと考えられている。

2013年に福島県が約23万人を対象として行った調査では、甲状腺がんやその疑いがあると診断された人数は59人であった。福島県は診断結果について、被曝の影響はないと発表した。

関連サイト:
県民健康管理課 - 福島県

データサイエンティスト

別名:データ科学者
別名:分析人材
英語:data scientist

ビッグデータ(大量のデータ)を収集・整理・分析し、その中からビジネスにおいて有用なデータを見い出すとともに、分析によって得られた情報を基にして予測や判断を行い、企業の課題や戦略を提示する能力・役割を持った業種あるいは専門家のこと。ビジネスにおけるビッグデータ分析の重要性が高まったことに伴い、2013年頃から特に注目されるようになった。

データサイエンティストは、ビジネスの分野や動向に関する知識に加え、統計解析やモデル構築などの手法を用いてデータを解析することから、数学や統計学、プログラミングなどの素養が求められる。また、データサイエンティストは、プロジェクトの責任者や企業の上層部などにデータの分析結果などを分かりやすく伝える必要があることから、コンサルティングやプレゼンテーションに関連する能力も求められることとなる。また、データサイエンティストの定義によっては、得られた情報から新たなサービスを創出することができる起業家としてのスキルも必要とされることがある。

データサイエンティストは2013年に注目された当時、定義や標準的なスキルなどが明確でなかったことから、その整備や人材育成などを目的として、一般社団法人データサイエンティスト協会が設立された。データサイエンティスト協会は、2015年を目標に、検定や認定制度などの評価基準の策定を行うとしている。

関連サイト:
一般社団法人データサイエンティスト協会

闇求人サイト

読み方:やみきゅうじんサイト
別名:闇の求人サイト

犯罪などの違法行為に関する情報が掲載されている、いわゆる「闇サイト」のうち、労働力の募集(求人)が行われているサイトのこと。「闇サイト」と同様に、マスコミなどによる造語とされている。ネット社会では、Webサイト自体は「アングラサイト」などと呼ばれ、そこで募集される職は「裏バイト」や「闇バイト」などと呼ばれていることが多い。

闇求人サイトで募集されている職は、日雇いあるいは短期間のアルバイトの形をとっているものがほとんどであり、一般的なアルバイトよりも高額な報酬が提示されている傾向がある。「短時間高収入」や「初心者歓迎」などの謳い文句が用いられることも多い。

求人の内容は犯罪などの違法行為に該当するか、あるいはほぼそれに近いグレーなものである。具体的には、殺人や復讐などの依頼、詐欺などの犯罪行為などへの加担などを挙げることができる。また、闇求人サイトでしばしば募集されている、一見犯罪という印象の薄いアルバイトとして、「出会い系サイトのサクラ」や「パチンコの打ち子」などを挙げることができるが、「サクラ」は詐欺罪に、「打ち子」は業務上横領罪および窃盗罪に、それぞれ問われることがある違法行為である。

闇求人サイトに応募する人の多くは貧困者や社会的弱者であるといわれている。また、業務内容に関するリスクを意図的に隠匿した上で応募者を雇用したり、応募者をターゲットとした犯罪が行われる例もあるとされる。

セックスストライキ

別名:セックスボイコット
英語:sex strike
英語:sex boycott

女性によって行われる非暴力的なストライキあるいはボイコットの手段の一つ。具体的には、恋人や配偶者などとの性行為を行わないことを公言し、実行することを指す。セックスストライキは、性が関連する、性的搾取や女性差別などの行為に対する抗議として行われることも多い。

リベリアの女性活動家のリーマ・ボウイーは2003年に、内戦の終結を求め、民族や宗教を超えたセックスストライキの運動を呼びかけたことで知られている。ボウイーの運動は和平交渉の実現に大きく貢献したといわれており、ボウイーはのちにノーベル平和賞を受賞した。

また、トーゴでは2012年に、リベリアでのセックスストライキの事例に触発され、フォール・ニャシンベ大統領の独裁体制に対する抗議として、1週間のセックスストライキが行われた例がある。コロンビア、フィリピン、ケニアなどでも、セックスストライキが行われた事例が知られている。

日本ではセックスストライキが行われる例はほとんど知られてこなかったが、2014年の東京都知事選挙に政治家の舛添要一が立候補したことに際して、Twitter上で「舛添に投票する男とセックスしない女達の会」が結成されて話題となった。舛添要一は1989年の雑誌インタビューで、女性差別とも受け取られる発言をしていたことなどが取り沙汰された。

セックスストライキに対しては、女性が政治的発言力を示す手段として肯定的に評価する意見がある一方で、性を政治的な交渉の手段として用いることが不適切だとする批判意見もある。