新語時事用語辞典とは?

2013年3月6日水曜日

貸株市場

読み方:かしかぶしじょう

機関投資家などが株券を貸したり借りたりする市場のこと。

貸株市場では、証券会社が仲介役となり機関投資家間で株券の貸借が行われる。株券の貸し手は生命保険会社や損害保険会社、信託銀行などで、借り手はヘッジファンドや外資系証券会社などが挙げられる。

貸株市場で貸借が行われると、借り手は貸し手に対して金利の支払いが発生する。なお、借り手となった機関投資家は株券の名義書き換えが可能になるため、株券を発行する企業の株主権利が発生する。また借り手は、株式市場を通じて株券の売却も可能になる。ただし、借り手は貸し手に対して株式の返却義務があるため、市場を通じて株式を調達し返却しなければならない。

貸株料

読み方:かしかぶりょう

株式の信用取引において、空売り(売り建て)をしている場合にかかる金利のこと。

信用取引には制度信用取引と一般信用取引の2種類の取引形態があるが、貸株料は制度信用取引の場合に生じる。

貸株料は証券会社によって異なるが、2013年3月現在、年利1.1%前後であることが多い。

例えば、100万円の株式を信用取引において空売りした場合、1日あたりの貸株料は次のような計算式で求めることができる。

貸株料=100万円×0.011÷365≒30.13円

貸出金利

読み方:かしだしきんり

企業や個人が銀行からお金を借り入れる際に生じる利息のこと。

銀行は、預金者から集められたお金の他に、日本銀行や他の銀行などからお金を集める。この時に、預金者へ支払う預金金利、日本銀行へ支払う公定歩合、他の銀行へ支払う無担保コール翌日物金利などが発生する。一方、企業や個人へ貸し出す際に発生する金利が貸出金利となる。

銀行は、貸出金利を借り入れた金利より高い金利に設定することで利ざやを稼ぐことができる。

例えば、借り入れた時の金利が2%で、貸出金利を5%に設定し、100万円を貸し出した場合、1年間では次の利ざやを稼ぐことができる。

利ざや=100万円×(0.05-0.02)=3万円

円安相場

読み方:えんやすそうば

ある一定期間において、外国為替相場が円安に推移している状態のこと。

円安相場では、米ドル/円やユーロ/円、英ポンド/円、カナダドル/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円などの円を決済通貨とする通貨ペアのレートが総じて上がる。例えば、米ドル/円の場合には、88円から91円のように価格が上がる。

円安相場になる要因としては、日本の経済状況の悪化、政策金利の引き下げなどが挙げられる。

円高相場

読み方:えんだかそうば

ある一定期間において、外国為替相場が円高に推移している状態のこと。

円高相場では、米ドル/円やユーロ/円、英ポンド/円、カナダドル/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円などの円を決済通貨とする通貨ペアのレートが総じて下がる。例えば、米ドル/円の場合には、93円から90円のように価格が下がる。

円高相場になる要因としては、日本の経済状況の良化、政策金利の引き上げなどが挙げられる。

一般気配

読み方:いっぱんけはい

株式取引において、現在値に最も近い売り指値注文の価格、あるいは、買い指値注文の価格のこと。

例えば、現在値が700円の場合、701円、703円、708円のように現在値よりも高い価格で売り指値注文が出る。また、698円、695円、692円のように現在値よりも安い価格で買い指値注文が出る。この場合、701円と698円が一般気配になる。

なお、新たに699円で買い指値注文が出ると、一般気配は701円と699円になる。

一般信用取引

読み方:いっぱんしんようとりひき

証券会社と顧客との契約により行われる信用取引のこと。

信用取引には、制度信用取引と一般信用取引の2種類の取引方法がある。制度信用取引の対象銘柄は、東京証券取引所(東証)や大阪証券取引所(大証)の制度信用銘柄で、一般信用取引の対象銘柄は証券会社が指定した銘柄になる。よって、一般信用取引では、制度信用銘柄以外の銘柄についても信用取引できる場合がある。

一般信用取引の対象銘柄や、取引の際に発生する金利や手数料などは証券会社によって異なる。

移動平均収束拡散指標

読み方:いどうへいきんしゅうそくかくさんしひょう
別名:移動平均収束拡散法
別名:MACD

移動平均線を用いたテクニカル指標の1つ。主に外国為替証拠金取引(FX)の通貨ペアの分析に用いられる。一般的には、MACDと呼ぶことが多い。

移動平均収束拡散指標では、指数平滑移動平均(EMA)を2本用いる。1本は短期EMA、もう1本は長期EMAで、短期EMAから長期EMAを引いたものが移動平均収束拡散指標の値になる。

移動平均収束拡散指標の値がプラスの時は、短期的に上昇トレンドであると判断することができる。一方、移動平均収束拡散指標の値がマイナスの時は、短期的に下降トレンドであると判断することができる。

ウィークオーダー

英語:week order

外国為替証拠金取引(FX)において、週末の市場終了時までを有効期限とする注文方法のこと。

ウィークオーダーは、アメリカのニューヨーク市場が終了する時間までとなる。日本時間では土曜日の午前7時までで、アメリカがサマータイムの時は午前6時までとなる。

ウィークオーダーは、土曜日、日曜日のイベントリスクを回避するために、金曜日までにポジションを整理したい時に用いられることが多い。

なお、ニューヨーク市場が終了した時点で注文は自動的にキャンセルされる。

エキゾチック通貨

読み方:エキゾチックつうか

外国為替証拠金取引(FX)で取り扱われている通貨のうち、マイナーな通貨のこと。

外国為替証拠金取引(FX)では、主に米ドルや日本円、ユーロ、英ポンド、スイスフランといった通貨が取引されている。エキゾチック通貨は、上記以外の通貨で、かつ、流通量や取引高の少ない通貨を指す。

エキゾチック通貨は特に指定されているものではないが、一般的には、デンマーククローネやハンガリーフォリント、メキシコペソ、ルーマニアレウなどがエキゾチック通貨と呼ばれている。

ソシアルビル

別名:ソーシャルビル

複数種類の商業施設がテナントとして入居するビルの通称。いわゆる雑居ビル。入居者はレストランや居酒屋などを主とする。とりわけスナック、バー、クラブといった水商売・風俗関係の店舗が多く入居するビルを指してソシアルビルと呼ぶ場合が多い。

「丸源ビル」は、バブル期に銀座を中心として人気を集めたソシアルビルとして知られる。ビル管理会社「東京商事」は2012年に精算し、同社社長であった川本源司郎が個人でオーナーとなっている。銀座には丸源ビルが8棟ある。

全国人民代表大会

読み方:ぜんこくじんみんだいひょうたいかい
別名:全人代
別名:全国人大

中国の最高機関にあたる議会。「中国の国会に相当する」と説明されることが多い。国家の指針、政策、予算などを審議決定する最重要機関に位置づけられる。

全国人民代表大会の会期は、近年では毎年3月頃の約半月が慣例となっている。2013年の第12期全国人民代表大会は3月5日に北京で開かれた。本会において胡錦濤は国家主席の地位を退き、2012年11月に総書記に就任した習近平が後任として国家主席に任命されることになっている。

関連サイト:
全国人民代表大会

マイクログラム

別名:μg
英語:microgram

重量の単位。「マイクロ」はSI接頭辞の一つで、「100万分の1」を意味する。つまり、1マイクログラムは100万分の1グラムである。

マイクログラムは、いわゆる環境科学や食品化学といった分野で比較的多く用いられる。マイクログラムの100分の1は「ナノグラム」、ナノグラムのさらに100分の1は「ピコグラム」となり、ともに多く用いられる。

大気汚染の原因の一つとして問題視される粒子状物質「PM2.5」の大気中含有量は、1立方メートル当たりに含まれる重量をマイクログラムで示すことが多い。2009年の環境省による環境基準の告示では、「年間の平均値が15μg/m3 以下、1日の平均値が35μg/m3以下」が基準とされている。

2013年3月5日には熊本県で環境省の定めた環境基準のおよそ3倍弱にあたる101マイクログラムが観測された。偏西風の風上に位置する中国ではPM2.5による大気汚染が深刻化しており、呼吸器異常が俗に「北京咳」と呼ばれるようにもなっている。

丸源ビル

読み方:まるげんビル

資産家・川本源司郎をオーナーとする賃貸ビルの通称。飲食店やバー、クラブなどを主なテナントとするビルで、銀座を中心に展開している。赤丸に「源」の字のロゴで知られる。

丸源ビルには建てられた順に通し番号が振られている。第1号棟は福岡県北九州市に立てられた。銀座には8棟のビルがある。バブル期に一世を風靡したといっても過言でないが、近年はビルの設備メンテナンス不足などが指摘されていた。

2013年3月に丸源ビルのオーナーである川本源司郎が脱税容疑で逮捕された。