2014年12月8日月曜日

鞆の浦の埋め立て・架橋計画

読み方:とものうらのうめたてかきょうけいかく
別名:鞆の浦埋め立て・架橋計画
別名:鞆の浦埋立て架橋計画問題
別名:鞆の浦架橋計画

広島県福山市鞆町の景勝地「鞆の浦」で、港(鞆港)の一部を埋め立てて、湾の両端を結ぶ橋梁を架設する計画。

鞆の浦は古くから風光明媚な入り江として知られ、古代は万葉集にも鞆の浦を詠んだ歌が見出される。1934年には国立公園の第一号である「瀬戸内海国立公園」の一部としても登録されている。また、最近では宮崎アニメ「崖の上のポニョ」の舞台となっていることでも知られる。

他方、現在の町並みは江戸時代頃に整備されたものであり、生活が不便であるという声も上がっている。道幅は自動車が往来するには狭く、大型車は鞆町を通り抜けることができない。地域住民からは状況の改善を求める声が上がっていた。

こうした状況を打開するため、1983年に、県および市が鞆港を横断する橋梁の建設を中心として建設計画を立てたが、景観を損ねる事業に対する反対意見は町内外からも多く上った。埋め立て地域の縮小など、計画の修正も行われたが、反対派との折り合いが付かず、計画は長らく頓挫した状態になっていた。

2012年6月22日、湯崎英彦・広島県知事が、鞆の浦の埋め立て・架橋計画を撤回し、他の、景観への影響が少ない開発計画を進める方針を表明した。2014年12月には浜に道路を兼ねた擁壁を設置する方針で案がまとめられた。

関連サイト:
県、鞆架橋やめ山側トンネル - 中国新聞 2012年6月22日