2018年5月17日木曜日

教育困難校

読み方:きょういくこんなんこう

教育をまともに遂行できず、本来の教育が成立できなくなっている学校のこと。主にオンラインメディア「東洋経済オンライン」上で提唱されている表現。

教育困難校を端的に表現するとすれば、いわゆる「学級崩壊」が全校レベルに及んでいる学校と表現し得る。典型的な要素としては、生徒の学力が著しく低い、まともに授業に参加(出席)しない、素行が悪く校外でよく問題を起こす、といった、いわゆる問題児の比率が高い。その意味では「底辺校」の呼び名と通じる部分が多い。

教育困難校の呼び名は高校について用いられる場合が多いといえるが、大学について用いられる場合もある。

Xジェンダー

読み方:エックスジェンダー
英語:X-gender

自己の性に対する認識が男性と女性のどちらにも固定されていない、男女の区分では捉えきれない性的アイデンティティを持った人のこと。

男性・女性という区分を前提とし、身体的特徴として現れる性と自己の内面の性認識が乖離している(「体は男で心は女」というような)違和感を抱えている人は、「トランスジェンダー」と呼ばれる。Xジェンダーの自己の内面の性認識は、男性・女性のどちらか一方に収まらず、「男でも女でもない」あるいは「男でも女でもある」というような形をとる。

Xジェンダーにもさまざまな性質がある。主な性質区分としては中性・両性・無性・不定性、の4区分が挙げられることが多い。

「中性」は男女のいずれかではなく男女の中間に位置しているような性認識を指す。

「両性」は自分は男性・女性どちらでもあり、どちらか一方ではない、という性認識を指す。

「無性」はそもそも男女の区分に立脚せず、自分は男性と女性のどちらにも属していない、と捉える性認識を指す。

「不定性」は状況によって性認識が男性にも女性にも流動的に転向し得る、そのため男性・女性・中性その他の区分では捉えきれないような性認識を指す。

Xジェンダーという語は日本で発案・提唱された語とされる。2010年代半ば時点では英語圏ではXジェンダーに即応する語彙は特になく、敢えて述べるとすれば third gender(第3の性)の総称に含めるような扱いになる。

2018年5月16日水曜日

ブルセラ症

読み方:ブルセラしょう

ブルセラ菌(ブルセラ属菌)による感染症。いわゆるズーノーシス(人畜共通感染症)である。

ブルセラ症は数週間程度の潜伏期間を経て高熱をはじめとする諸症状があらわれる。発熱の他に関節痛(関節炎)や倦怠感、消化器系の疾患を伴う場合も少なくない。おおむねインフルエンザの症状に似る。

ブルセラ菌そのものは世界中に広く分布しており、特にアフリカや中南米ではブルセラ症の症例がまま見られるが、衛生管理の進んだ先進国ではブルセラ症の発症例は稀といえる。ただし海外から持ち込まれた家畜によりブルセラ菌の脅威がもたらされる可能性はある。

2018年に日本国内でブルセラ症と診断された患者が確認されたと国立感染症研究所が発表し、産経新聞などがこれを報じた。同紙によれば、今回確認された感染者は動物を飼ってはいるものの日本国外に渡航した経歴はなく、しかも検出されたブルセラ菌はこれまでに確認されたことのなる新種に該当するという。

関連サイト:
新菌種の「ブルセラ症」、64歳男性が腎機能不全に ― 産経ニュース 2018.5.16

2018年5月14日月曜日

マイクロプラスチック

別名:マイクロプラスティック
英語:microplastics

直径数ミリメートルかそれ以下の大きさに再編化された微小なプラスチック類の総称。海洋の生態系に悪影響を及ぼしうる要因として調査研究が進められている。

東京大学・海洋アライアンスのウェブサイトでは、「直径5ミリ・メートルより小さなプラスチックごみ」をマイクロプラスチックと定義している。ただし、どれくらいの大きさまでをマイクロプラスチックに分類するかは、研究者によって違いがあるという。

マイクロプラスチックは、難分解性プラスチックが経年劣化などにより砕けて砕片となり、しかし元素レベルで分解はされずあくまでもプラスチック片であり続ける、そのようなプラスチックごみである。海に流れ出て海洋を漂い(海洋ゴミとなり)、海洋生物が誤食することで、生物の発育不足や有害物質の生体濃縮が生じる可能性がある。ひいては水産資源の減少や有害化、生体バランスの崩壊などが生じる懸念につながる。

マイクロプラスチックによる海洋汚染の実態や、その影響は、2010年代半ば以降に本格的に研究が進められ始めた状況にあり、同年代後半現在のところ未だ全貌は把握されていない。

関連サイト:
海のマイクロプラスチック汚染 ― 東京大学海洋アライアンス
平成 28 年度海事問題調査委員会報告書「マイクロプラスチック問題について」 ― 一般社団法人海洋会

世界の記憶

読み方:せかいのきおく
別名:メモリーオブザワールド
英語:Memory of the World

ユネスコ(UNESCO)が進めている、世界的に貴重な記録物を登録し保全を推進する事業の名称。および、同事業に登録された記録物のこと。

日本では、ユネスコの世界遺産(World Heritage Site)等と呼称を揃える形で「記憶遺産」と呼ばれることがある。

世界の記憶は、世界の歴史を伝える十分な価値のある記録記憶物を保全し、政治的目論みなどによって抹消される危険から遠ざけ、多くの人が容易にアクセスできるように公開環境の整備を奨励する、といった意義の元に推進されている。登録された記録物はデジタルデータとしてユネスコの公式ウェブサイトで閲覧できる。

世界の記憶の登録対象となる記録物(媒体)の例としては、書物、手紙、地図、文字、写真、日記などの文書が挙げられる。

日本に関連する文書としては、シベリア抑留から引き上げてきた日本人の手記をはじめ数点が世界の記憶として登録されている。

2015年には中国が申請した、いわゆる「軟禁大逆咲く」に関連するとされる文書の登録が決定され、これに日本側が抗議、最終的に審査の延期が決まり、世界の記憶の審査の在り方そのものが見直されるに至っている。

関連サイト:
日本ユネスコ国内委員会「世界の記憶」 ― 文部科学省

2018年5月9日水曜日

サバイバーズギルト

別名:生存者の罪悪感
別名:生き残りの罪悪感
別名:生き残った者の罪悪感
英語:survivor's guilt

災害や事故などによって周囲の人々が命を落とす中、九死に一生を得た人が、自分が生き残ったことに対する罪悪感、後ろめたさ、申し訳なさ、自責の念に苛まれること。

多くの死者が出るような大規模な災害や事故においては、間一髪で難を逃れる人や奇跡的に生還を遂げる人もいる。そうした「死んでもおかしくなかった(あるいは本当なら死んでた)はずが生き残った」状況に置かれた人は、「なぜ自分が生き残ってしまったのだろうか」「自分よりも助かるべき命があったのではないか」といった思いに囚われ、心に苦しみを抱えてしまう場合が少なくない。

サバイバーズギルトに苛まれる人の心境は余人が推察できるようなものでもなく、軽々しい励ましの言葉はいっそう傷口を広げ辛い思いをさせる可能性すらある。

横目調査

読み方:よこめちょうさ

税務署が銀行の取引記録を照会して行う調査(銀行調査)のうち、あらかじめ調査対象と位置づけた対象について行う調査ではなく、不特定の情報の中に怪しい取引の動向がないか探し情報収集する調査方法のこと。

銀行調査における調査対象は、銀行の顧客情報であり個人情報である。横目調査は銀行調査において税務職員に認められた権限を逸脱する情報収集方法と解釈されており、原則的には正当な権限の範囲に含められていない。

2018年5月7日月曜日

ウリジナル

英語:uriginal

韓国においてしばしば見られる、他国の文化を「実は韓国発祥のものだ」「実は韓国にその起源がある」とする主張の通称。

「ウリ」はハングルで「我々」と言うほどの意味である。

ウリジナルの対象として扱われることの多い他国文化の例としては、日本の桜(ソメイヨシノ)、空手、寿司、折り紙、茶道などが挙げられる。中国の漢字文化なども論の対象になったことがある。

ウリジナルの例として扱われる対象は、荒唐無稽な珍説の域を出ない場合も多い。かつてピザチェーン店がテレビCFでピザの韓国起源を扱った例があるが、これは虚構であることを承知で諧謔を込めて提唱されたウリジナル(いわゆるネタ)と捉えられる。

2018年5月2日水曜日

水かけ姫

読み方:みずかけひめ

大韓航空の元専務でありパワハラの疑惑で取り沙汰された人物の通称。会議中に激昂し水の入ったコップを投げつけるなどしたと報じられている。

当事者は大韓航空の経営者一族であり、会長の娘、かつ、かつて「ナッツリターン騒動」と呼ばれた騒ぎで世間の顰蹙を買った通称「ナッツ姫」の妹である。「水かけ姫」の呼称も「ナッツ姫」の呼称が念頭に置かれているものといえる。

関連サイト:
「ナッツ姫」「水かけ姫」とその母、密輸容疑で召喚へ=韓国関税庁 ― 朝鮮日報 2018/05/01

服育

読み方:ふくいく

「衣服を着る」ということに関連する作法や考え方を教え、服に関する教養や服と暮らしの関連性への理解ひいては生きる力そのものを育むこと、および、そのような考え方のこと。

「服育」という語は「食育」「知育」といった呼び名になぞらえた呼び名といえる。食育が食事の大切さを教え食事に関する理解を深める取り組みであるように、服育は、服の着方や着るということの大切さ、衣服の文化・文化差、マナー、社会と服との関連といった点に関する子どもの教養を育む。

2018年2月には東京銀座の公立小学校が海外のハイブランドの服を標準の制服に指定したことが報じられて物議を醸し、はからずも服や服育に対する意識が世に問われるような形となった。