2020年7月19日日曜日

四面楚歌

読み方:しめんそか

「四面楚歌」とは、「すっかり敵に包囲されてしまい、周りには敵対する者しかおらず、誰も助ける者がいない状況」を意味する故事成語である。「包囲網を敷かれてあたふたする」というニュアンスを込めて用いられやすい。

「四面楚歌」の由来

「四面楚歌」は、古代中国の歴史書「史記」における項羽と劉邦の戦いに基づく故事成語である。

時は紀元前、楚の将軍であった項羽は、漢の将軍であった劉邦と覇権を争っていた。項羽軍は劣勢に置かれて籠城作戦を取った。ある夜、城の四方から楚の国の歌が聞こえてきた。城は劉邦が率いる漢軍に包囲されているはずである。項羽は、すでに漢軍の中に多くの楚人が取り込まれている、ということは、楚国はすでに漢軍に降伏したのだ、と悟った。援軍が来ないことを悟った項羽は籠城作戦を解いて漢軍に斬り込んで果てた。こうして5年余り続いた戦(楚漢戦争)は決着した。劉邦は天下を統一し、前漢を建国した。

四面楚歌の類義語・対義語

四面楚歌の類語としては「孤立無援」「万事休す」などが挙げられる。場合によっては「絶体絶命」も類語として使える。俗な表現としては「総スカン」や「フルボッコ」などとも言い換えられる場合が多い。

四面楚歌の反対語には「同じ目的のために協力する」という意味で「一致団結」や「和衷共済」などの表現が挙げられる。

「四面楚歌」を英語でいう場合、故事に基づき直訳するなら Chu song from four sides のような表現になるが、「敵中に身を置いている」という趣旨を述べるなら amidst enemies のように表現すればよい。