2010年12月9日木曜日

海底熱水鉱床

読み方:かいていねっすいこうしょう
英語:seafloor hydrothermal deposits

海底に存在する熱水鉱床。海底火山の付近で熱された海水が噴出孔から噴出し、岩石と化学反応を起こして金属などの物質を付近に沈殿させることで鉱床が形成される。

海底熱水鉱床には銅、鉛、亜鉛などのベースメタル、金、銀などの貴金属、さらにはゲルマニウムやガリウム、セレン、テルル、カドミウムなどのレアメタルが含まれているとされる。

資源エネルギー庁は2007年より「海洋基本計画」を推進、海底熱水鉱床(およびメタンハイドレートなど)を開発し、10年内を目処に事業家することを目指して調査を進めている。2010年現在、伊豆、沖縄付近の数箇所で有力な海底熱水鉱床が確認されている。

他国でも海底熱水鉱床からの資源回収は事業化された前例がなく、技術的課題も含めて検討すべき事項は多々あるが、資源に乏しい日本が自国の排他的経済水域で安定的に資源を回収できる可能性がある事業として期待されている。

関連サイト:
海底熱水鉱床開発計画の推進と 国際海底機構の動向 - 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
日本周辺海域の海底鉱物資源 海底熱水鉱床- 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)