2011年4月16日土曜日

多重バリア

読み方:たじゅうバリア
英語:multiple barriers

何重にも設置された防壁。複数の段階・レベルで危険を抑止するために設けられる。特に、高レベル放射性廃棄物の地層処分における「人工バリア」と「天然バリア」の概念を指すことが多い。

地層処分における多重バリアのうち、「人工バリア」は、ガラス固化した使用済み核燃料などの廃棄物を封入する「オーバーパック」と呼ばれる鉄製容器を指す。これによって当初の1000年程度、地下水との接触や外圧による破壊などを防ぐ。

また、「天然バリア」は、地下300メートルの深さに埋設処理することで地表との間に位置することとなる地層や岩盤を指す。これらによって隔てられることで人間および地上の生物へ影響が及ばないように処理される。フィンランドのオルキルオトに建設されている最終処分場「オンカロ」では、埋設する場所から地表までの約500メートルの地盤が天然バリアとなる。