2013年10月24日木曜日

バルサルタン疑惑

読み方:バルサルタンぎわく
別名:バルサルタン臨床試験疑惑

ノバルティスファーマが製造販売する高血圧症の治療薬「バルサルタン」の効果について報告した論文に、データが不正に操作されていた疑いが持たれており、論文撤回が求められたり薬事法違反が問われたりといった沙汰に発展している一連の問題の通称。

バルサルタン疑惑が問題視している論文は2007年に発表されたもので、バルサルタンには降圧剤としての作用の他に脳卒中予防の効果も期待できる、という臨床試験結果を報告したものである。該当の論文を作成するにあたってはノバルティスファーマの社員がデータ解析に関与したとされ、データが同社に有利なように操作されていた疑いが持たれている。

論文発表後はノバルティスファーマがしばしば宣言活動に用いており、データが不正なものであれば誇大広告等を禁止する薬事法にも抵触するおそれがある。

なお、バルサルタン疑惑は、バルサルタンの本来の効果である降圧作用について問題視するものではない。