2014年10月8日水曜日

青色LED

読み方:あおいろエルイーディー
別名:青色発光ダイオード

青色に光る発光ダイオード(LED)。主に窒化ガリウムを含む半導体材料により実現される。青色LEDの製造技術を確立した赤崎勇、天野浩、中村修二の3名は、2014年にノーベル物理学賞を受賞した。

LEDの発光原理は熱エネルギーなどへの変換を必要としない。その意味でLEDは電気エネルギーを直接に光エネルギーへ変換して発光する半導体素子と表現できる。エネルギーをほぼ全て光エネルギーに変換できるため、従来の光源に比べて格段にエネルギー効率がよい。また、点灯すると即座に発光できる。

LEDのメリットは省電力で高出力が得られる点だけでなく、構造が簡素であるため製造コストが安く、小型化が容易であり、破損もしにくい点、熱を生まないため素子が劣化しにくく長寿命である点、あるいは、白熱灯のように発熱することもなく、また蛍光灯のようにガラス管を使用することもないため、火災や怪我などを招く危険性も低い、といった点を挙げることもできる。

LEDの光の色は、半導体に配合される材料によって変えることができる。LEDの素子はそれぞれ単色でのみ発光するが、赤、緑、青の3色(光の3原色)の素子を組み合わせれば、あらゆる色を表現することが可能となる。赤色のLEDと緑色のLEDは1960年代に開発されていたが、波長の短い青色発光ダイオードは実現が難しく、実用的なレベルの製品は長く登場しなかった。1990年代半ばから2000年代にかけて、実用的な青色LEDが開発され、LED製品の用途が一挙に広がった。青色LEDの開発は「革命的」とも「世界を変えた」とも評されることもある。