2015年6月9日火曜日

非対称光学迷彩

読み方:ひたいしょうこうがくめいさい
別名:非対称な光学迷彩
別名:非相互的光学迷彩
英語:Nonreciprocal Invisibility Cloaking

光の進行を制御して物体を擬似的に透明化する(見えなくする)「光学迷彩」技術のうち、ある方向に対してのみ光学迷彩の効果を発揮し、したがって光学迷彩装置の内部から外部を見ることが可能となる光学迷彩技術の呼び名である。2015年6月に、理研(理化学研究所)と東工大(東京工業大学)が共同で理論構築の成果を発表した。

理研の報道発表資料は、光学迷彩装置を「向かってくる光を迂回させることで、装置自体を見えなく」する技術と説明し、従来の理論や実験的成果では「装置内に入射する光がなく、装置内からは外部を見ることができ」ないという難点があると述べている。すなわち従来の光学迷彩は外部が観察できない、単純に隠れることのみ可能とする技術だった。非対称光学迷彩は、迷彩効果を発揮する方向とは逆の方向から射す光の航路を変え、外部からは姿を隠しつつ内部から外部を見ることを可能にするという。

関連サイト:
非対称な光学迷彩装置を理論的に実証 - 理化学研究所 2015年6月9日
Optical Lattice Model Toward Nonreciprocal Invisibility Cloaking - IEEE Xplore