2018年5月28日月曜日

シカ踏切

読み方:シカふみきり

近畿日本鉄道(近鉄)が近鉄大阪線に導入した、シカと鉄道車両との接触事故を回避するためのシステム。2017年グッドデザイン賞を受賞している。

線路に野生動物が侵入して接触する事故が多発する場合、従来の考え方では野生動物の線路への侵入の一律阻止が基本といえた。しかし全線に侵入抑止対策を講じることは容易でない。

シカ踏切は、列車の運行時間帯のみ侵入しないように制限するという発想に基づく。あえて線路に侵入可能な箇所を設け、列車の運行時間帯に限りシカが嫌がる超音波を発することにょり侵入を阻む。

線路の両側の生息域を行き来できる時間帯が設けられた結果、日中に敢えて横断を試みるシカは減り、接触事故の件数は大幅に減じた。ただ獣を撃退するではなく、「シカ目線」で考え、人とシカとの共生・共存を目指したところが各方面で評価されている。

関連サイト:
侵入防止システム [シカ踏切] ― Good Design Award