2010年11月15日月曜日

横浜ビジョン

読み方:よこはまびじょん
英語:Yokohama Vision

アジア太平洋経済協力(APEC)の2010年の会議である「2010年日本APEC」の最終日にAPEC首脳会議において採択された首脳宣言の名称。

横浜ビジョンの中では「我々の構想するAPEC共同体」として、「緊密な共同体」「強い共同体」「安全な共同体」の3つの構想が盛り込まれた。

「緊密な共同体への道筋」としては、「ボゴール目標が想定した、すべてのAPECエコノミーが自由で開かれた貿易及び投資を実現させることとなる2020年という目標年」に向けて作業を行うとされた。

また、「緊密な共同体への道筋」の一部として、APECの域内での自由貿易圏を構築する構想であるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の具体策については、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の他、東南アジア諸国連合(ASEAN)に日本・中国・韓国を加えた「ASEAN+3」、東南アジア諸国連合(ASEAN)に日本・中国・韓国・インド・オーストラリア・ニュージーランドを加えた「ASEAN+6」などを更に発展させることにより、包括的な自由貿易協定として追求されるべきである、とされている。

さらに、「強い共同体への道筋」としては、APECとして初めての本格的な取組である「APEC首脳の成長戦略」を発表することなどが、「安全な共同体への道筋」としては、「地域経済を頓挫させ得る深刻な脅威を最小化し、それに備え、対応するための具体的な手段をとる」ことなどが盛り込まれた。

ちなみに、2010年日本APEC以前に日本が議長となって開催された1995年の「大阪APEC」の際は、前年(1994年)に策定された「ボゴール目標」を達成するための「大阪行動指針」が取り纏められた。

関連サイト:
2010年日本APEC - 公式サイト
横浜ビジョンの仮訳 - 2010年日本APEC(PDFファイル)
THE YOKOHAMA VISION - BOGOR AND BEYOND - 横浜ビジョンの原文(英語)