2012年3月30日金曜日

陽子線治療

読み方:ようしせんちりょう
別名:陽子線がん治療
別名:プロトンビームセラピー
英語:proton beam therapy

放射線治療の一種で、従来のエックス線に替えて陽子線を使用する治療方式。

従来、放射線治療に用いられてきたエックス線は、身体を突き抜けてがん細胞を破壊する効果を持つが、体表近くで最も大きなエネルギーを受けるため、病巣の手前の正常な細胞もダメージを受けてしまい、諸々の副作用を生むという難点があった。これに対して、陽子線治療は体内の任意の深さで最大のエネルギーを放出し、さらにエネルギーがその位置に留まる(突き抜けない)ように制御することができるという特徴を持つ。

がん細胞に集中させたピンポイントな治療が実現することで、正常な細胞の破壊を少なくし、副作用を抑えることができる。

放射線治療で用いる放射線の種類としては、陽子線治療と共に「重粒子線」も注目されている。放射線は「光子線」と「粒子線」に分類され、エックス線は光子線に分類されるが、陽子線や重粒子線はいずれも粒子線に分類される。

関連サイト:
陽子線治療について - 国立がん研究センター東病院
陽子線治療について - 筑波大学 陽子線医学利用研究センター