2012年12月10日月曜日

ソーラーセイル

別名:太陽帆
別名:宇宙帆
英語:solar sail

太陽光圧を推進力として利用するための「帆」の役割を果たす薄膜の通称。太陽から放出される光子の僅かな圧力を受け止め、さながら帆船が風を受けて進むように、推進力に利用しようとするもの。

ソーラーセイルを利用する宇宙船は「宇宙帆船」や「宇宙ヨット」などと呼ばれる。

2010年5月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた宇宙ヨット実証機「IKAROS」(イカロス)は、6月にソーラーセイルの完全展開に成功し、太陽光圧による推進を実現したことで、世界発の宇宙ヨットになった。2012年12月にはギネス世界記録によってIKAROSが「世界発の宇宙ヨット」と認定されている。

JAXAによれば、太陽光圧を推進力に利用するというソーラーセイルの発想自体は決して目新しいものではなが、技術面で実現可能になったのはつい最近のことだという。

IKAROSが搭載しているソーラーセイルは、ポリイミドで作られた正方形の薄膜であり、1辺の長さ14メートル、対角線の長さは20メートル余りあるが、その厚みは僅か0.0075mm(7.5マイクロメートル)であるという。また、セ氏100度以上の高温に耐える耐熱性、宇宙空間における放射線や紫外線に耐える耐久性もポリイミド製ソーラーセイルの特徴となっている。

関連サイト:
小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」(ミッション概要) - JAXA
IKAROS専門チャンネル - JAXA
太陽の光を受けて航行する宇宙ヨット - JAXA