2018年1月17日水曜日

懲罰的損害賠償

読み方:ちょうばつてきそんがいばいしょう
英語:punitive damages

訴訟における損害賠償が、被害者の損害を補填するためだけでなく、非難・制裁・再発防止などの意味合いも加味した多額の賠償額になること。または、そうした損害賠償。

懲罰的損害賠償はイギリスやアメリカの法制度において適用されることがあり、特にアメリカの訴訟ではしばしば顧慮・適用される。日本の法制度の中には、懲罰的損害賠償に該当する概念は特にない。

懲罰的損害賠償が適用された典型的な判例としては、1990年代アメリカで提訴された通称「マクドナルドコーヒー事件」がしばしば挙げられる。ドライブスルーを利用して買ったコーヒーが、不注意により膝上にこぼれ、重度の火傷を負うことになった、という顛末の事件であるが、この訴訟ではマクドナルドに懲罰的損害賠償として270万ドルの支払いが命じられている。(最終的に減額されている)

アメリカでは懲罰的損害賠償が加味される訴訟はしばしば発生している。特に大企業が絡んだ訴訟では懲罰的損害賠償も含めて数億ドル単位の支払い命令が下される場合もままある。