2020年11月5日木曜日

ゼブラ企業

読み方:ゼブラきぎょう
別名:シマウマ企業

ゼブラ企業とは、いわゆる「ユニコーン企業」至上主義へのアンチテーゼとして提唱された、共存共栄・相利共生に価値を見出す企業のあり方・経営スタイルのことである。アンチ・ユニコーン企業。

いわゆる「ユニコーン企業」は、「評価額10億ドル以上の新興企業(未上場スタートアップ企業)」と定義される用語である。革新的な技術やビジネスモデルによって急激に成長し、事業価値を短期間で数十倍にも成長させる。投資家はとてつもないリターン(利益)が見込める。その存在があまりに稀有であるということで幻獣ユニコーンに喩えられれている。

ユニコーン企業のあり方は、久しく「スタートアップ企業の理想像」のようり捉えられてきたが、その理念は「市場の覇権を握る」ような考え方である。同業他社のパイを奪って成長する競争社会であり、その成長にはゴールがない。そして利益は株主を筆頭とする限られた人々にしか配分されない。

ゼブラ企業は、持続可能な(ほどほどの)繁栄と、他社との共存を重視する。市場独占・自社一強を目標にはせず、自社の成長よりもむしろ「よりよい社会の形成」に寄与することを重視すらする。

ゼブラ(シマウマ)は現実にいる、ありふれた動物である。仲間と群をなして生きる。

「ゼブラ企業」という概念・理念・ムーブメントは2010年代後半に米国で生まれた。提唱者は Zebras Unite として啓蒙その他の活動を続けている。

関連サイト:
Zebras Unite Co-Op