2013年1月10日木曜日

アウターライズ地震

読み方:アウターライズじしん
英語:outerrise earthquake

海溝の海側で発生する地震のこと。

「アウターライズ」とは、海溝の陸から見て外側(アウター)にある盛り上がった地形を指す語。プレートが下方向に曲がろうとして盛り上がったものである。

アウターライズ地震は外側の、陸地からは離れた場所で発生するため、陸地での揺れは比較的小さいものの、併発する津波は大規模なものになりやすいという特徴がある。

アウターライズ地震は、プレート境界型地震によって断層が破壊された影響で引き起こされることが多い。1933年に発生した昭和三陸沖地震は、その37年前に起きた明治三陸地震の影響を受けて発生した(正断層型の)アウターライズ地震だったと見られている。

東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の余震の中でもアウターライズ地震に該当する地震があったと見られており、今後の発生も懸念されている。陸での揺れが小さい余震でも、十分な警戒が必要であるという。

なお、アウターライズ地震では、震源が海洋プレートの浅い部分で発生したか、それとも深い部分で発生したかによって、発生のメカニズムが異なる。

海洋プレートが沈み込みはじめる浅い部分では伸張する応力がはたらいており、逆にプレートが沈み込む深い部分では押し合って圧縮する力がはたらいている。そのため、浅い部分では伸張したアウターライズが上に戻ろうとして正断層型地震を起こし、逆に深い部分では、下に突き抜けようとして逆断層型地震を起こす。

関連サイト:
アウターライズ地震 - 社団法人電力土木技術協会 技術用語