2011年5月25日水曜日

メルトスルー

英語:melt-through

原子炉内で、炉心の核燃料が熱により溶融する「メルトダウン」を起こした後、溶融して原子炉の底部に落下した核燃料が、高熱で原子炉を破損し、炉外に漏出すること。

メルトスルーは、多くの場合、原子炉圧力容器を破壊して原子炉格納容器に達することを指す。原子炉格納容器も破損して完全に炉外に露出した状態は「メルトアウト」と呼ばれることがある。

映画「チャイナシンドローム」では、核燃料がメルトスルーし、さらに炉外に落下した核燃料が施設の基礎となっているコンクリートも熱で突き破り、地中深くに落下していく。これをチャイナシンドロームと呼んだ。

2011年3月に発生した東京電力福島第一発電所では、事故発生当初はメルトダウンの起きた可能性が否定されていたが、5月に入るとメルトダウンが発生したことを東京電力側が認め、話題となった。また、5月24日にはメルトスルーが発生している可能性についても認める発言をしている。