2011年5月19日木曜日

冷却装置

読み方:れいきゃくそうち

対象から効率的に熱を奪い、冷却するための装置。自動車のエンジンからコンピュータのCPUまで、熱を持ちやすい様々なものに対して冷却装置が用いられている。

原子力発電所などの原子力施設においては、原子炉を常に冷却するために水冷ポンプなどの冷却装置が備え付けられている。また、その冷却装置にトラブルが発生して正常に機能しなくなった場合の緊急手段として、非常用炉心冷却装置(緊急炉心冷却装置)が用意されている。

核燃料は自然に発熱する性質があり、原子炉において冷却機能が失われると炉心溶融が起こる可能性が非常に高い。そのため冷却装置は原子力施設において最も重要な機能の一つとなっている。

2011年3月に地震津波によって発生した東京電力福島第一原子力発電所の原発事故では、原子炉1号機で冷却装置が正常に作動せず、炉心溶融が発生し深刻な事態に陥ったものとされている。2011年5月現在、新たに冷却装置を据え付けるなどの対応が試みられているが、作業は難航している。