公共交通機関などで導入が進んでいる非接触ICカード。各地の交通機関がそれぞれ発行している。多くはプリペイド式で、事前にチャージしてから利用する。
交通系ICカードは、自動改札システムによる改札通過の迅速化、乗車券の廃棄コスト低減、電子マネーとの一体化や交通機関の相互乗り入れの利便性向上といった様々な利点がある。1990年代半ば以降、官民一体となって規格開発のプロジェクトが進められ、2000年頃からバス等で導入が開始、2001年にJR東日本が「Suica」を本格的に導入したことを皮切りに、全国各地のJR、私鉄、市営地下鉄などで導入が一挙に進んだ。
交通系ICカードは各交通機関がそれぞれ発行しており、当初は互換性が乏しかった。首都圏では2007年に「Suica」と「PASMO」の相互乗り入れが可能となっている。2011年5月に、交通系ICカードを発行する11の事業者が協議して、各社の発行する交通系ICカードで相互利用に対応することが発表された。
交通系ICカード10種の相互乗り入れの実現は2013年春以降と発表されている。対応するICカードの一覧は以下の通りである。
ICカード名称 | 運営事業者 | 対象交通機関 |
---|---|---|
Suica | 東日本旅客鉄道株式会社 | JR東日本 |
Kitaca | 北海道旅客鉄道株式会社 | JR北海道 |
TOICA | 東海旅客鉄道株式会社 | JR東海 |
ICOCA | 西日本旅客鉄道株式会社 | JR西日本 |
SUGOCA | 九州旅客鉄道株式会社 | JR九州 |
PASMO | 株式会社パスモ | 首都圏の私鉄など |
PiTaPa | 株式会社スルッとKANSAI | 関西の私鉄など |
manaca | 株式会社名古屋交通開発機構 株式会社エムアイシー | 名古屋市の地下鉄のなど |
はやかけん | 福岡市交通局 | 福岡市の地下鉄 |
nimoca | 株式会社ニモカ | 西鉄の各路線 |
関連サイト:
交通系ICカードの普及と設備投資の状況について - 国土交通省