2012年8月22日水曜日

本態性振戦

読み方:ほんたいせいしんせん

特定の疾患によるものではないふるえの症状、原因不明のふるえ、という意味の医学用語。

本態性振戦の「振戦」は、ふるえを意味し、「本態性」が原因不明であることを意味する。ふるえの症状を来していても、パーキンソン病のようにふるえの原因が判明しているものは、本態性振戦とは区別される。

本態性振戦は、主に腕に生じる。いわゆる「手のふるえ」は、本態性振戦に該当する場合が多い。高齢者に多く見られるが、高齢者に特有の症状というわけではなく、どの年代でも生じうる。

本態性振戦は、それ自体が生命を脅かす危険はないとされる。ただし、重度のふるえがある場合、機械の操作中に手許が狂う危険がある。

2012年8月、東京医科歯科大の研究チームは、マウスを使った実験により、本態性振戦の原因の一つとして、テニューリン4(Teneurin 4)と呼ばれる遺伝子の欠損があることを解明したと発表した。

関連サイト:
標準的神経治療:本態性振戦 - 日本神経治療学会