2012年12月3日月曜日

大室ダシ

読み方:おおむろダシ

伊豆大島の南方およそ20キロメートル地点にある海底にある地形の高まり。広大な平頂部を持つ台地と見られてきたが、海洋研究開発機構が2012年8月に調査を行った結果、活動的な海底火山であることが判明した。

大室ダシの山体そのものは直径約20 キロメートルあり、水深100~150メートル辺りに平坦で広大な頂を持っている。2012年の海洋研究開発機構による調査では、火山活動によるものと見られる溶岩や軽石の噴出の痕跡や、190度を超える熱水を噴出している孔の存在などが確認された。

また、大室ダシの平頂部の一部は、直径約8 キロメートルの陥没した地形があり、堆積物で埋もれて平坦になっている状態であることが確認された。この陥没地形はカルデラである可能性があるという。

ちなみに、頂上が広く平坦である大規模な海山は、ギヨー(平頂海山)と呼ばれている。ギヨーの多くは海底火山であるとされる。

海洋研究開発機構は、調査を通じて採取した試料の分析などを通じて、大室ダシの分析を進めていくとしている。

関連サイト:
伊豆大島南方の大室ダシにおける浅海海底熱水域の活動状況の調査について - 独立行政法人海洋研究開発機構