2013年6月21日金曜日

危機遺産

読み方:ききいさん
別名:世界危機遺産

危機にさらされている世界遺産のこと。特に、戦争や開発、あるいは自然災害などの影響によって、その価値を失う危険性が高い遺産が危機遺産リストに登録される。2012年7月時点で、危機遺産には38件が登録されている。

危機遺産を設けることで、財政支援をはじめとする国際的な協力を要請する意図があるとされる。一方で危機遺産リストに登録されていた世界遺産のうち、その危機を脱したとみなされた場合は、危機から救われた遺産として危機遺産リストから削除される。

戦争や自然災害など以外にも、観光によって世界遺産が被害を受けている例もある。特に世界遺産への落書きや観光客が残したゴミなどが問題になっている。

2013年6月には、古都アレッポやパルミラ遺跡など、シリアにある計6ヶ所の世界遺産が危機遺産として、新たに登録された。2011年頃から続く国内の騒乱によって、シリアの世界遺産の一部などが破壊されていることなどが理由として挙げられている。

関連サイト:
危機にある世界遺産 - 公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟