2013年9月8日日曜日

2020年オリンピック招致合戦

読み方:にせんにじゅうねんオリンピックしょうちがっせん
別名:2020年オリンピック・パラリンピック招致合戦
別名:2020年東京オリンピック招致合戦

2020年に開催が予定される第32回夏季オリンピックおよび第16回夏季パラリンピックを招致するため、開催地候補として名乗りを上げた各都市が繰り広げたロビー活動。最終的には東京が開催地に選ばれ、2020年東京オリンピックの開催が決定された。

開催地候補としては、アゼルバイジャンのバクー、カタールのドーハ、スペインのマドリード、トルコのイスタンブール、そして日本の東京の5都市が名乗りを上げた。いずれも各国の首都である。一次選考を経て、候補はスペイン、イスタンブール、東京の3都市に絞られた。

マドリード、イスタンブール、東京、の3都市は最終選考まで熾烈なロビー活動を繰り広げた。その情勢は最後まで互角と見られていた。

スペイン・マドリードは、王族でありセーリング競技でオリンピックに出場した経験もあるフェリペ皇太子がプレゼンテーションを行った他、国際オリンピック委員会(IOC)で会長を20年務めたサマランチの子息がIOCメンバーとしてスペイン招致を支持するなどの活動を展開した。他方、高い失業率などにみられる経済的不安要素がマイナス要因としてはたらいた。

トルコ・イスタンブールは好調な経済情勢に加え、キリスト教・イスラム教が混在する文化、イスラム圏での初開催の意義などをアピールし好感を得ていた。しかしながら2013年春に大規模な反政府運動が勃発し、治安面での不安要素が膨れつつあった。

東京は水道水が飲用できるほど衛生的で高度な生活インフラ、選手の移動に負担のない交通インフラ、および良好な治安などを主なアピールポイントとした。他面、2011年から対応活動の続く福島県の東京電力福島第一原子力発電所における汚染水問題が健康面での不安要素として残った。

2013年9月に決選投票が行われ、第1回投票では日本が42票、イスタンブールが26票、マドリードも同じく26票を獲得。イスタンブールとマドリードの間で再投票が行われ、49対36でイスタンブールが勝ち残り、マドリードが落選した。

東京とイスタンブールとの間で行われた決選投票では、東京が60票、イスタンブールが36票を獲得。マドリード応援勢が東京に流れた形となり、結局東京が大差をつけて勝利した。これによって2020年第36回オリンピックの開催地が正式に東京に決定した。

ちなみに、最終選考の投票が行われる直前、韓国は日本の福島県周辺8県の水産物を全面的に輸入禁止にすると発表している。