2014年7月1日火曜日

グリーゼ832c

英語:Gliese 832c

グリーゼ近傍恒星カタログに収載される恒星「グリーゼ832」の第3惑星。地球型惑星である。「c」は惑星の内側から数えた順序を示す記号。

グリーゼ832cを含むグリーゼ832の惑星系は、つる座の方向、地球から約16光年ほどの距離にあるとされる。恒星のように発光しない惑星は観測が難しい。16光年という距離は宇宙観測のスケールにおいては至近距離のうちだが、グリーゼ832cは2014年になって初めて観測された。

グリーゼ832cは、地球よりは大きいが地球によく似た組成を持つ「スーパーアース」であり、かつ、恒星(グリーゼ832)から近すぎず遠すぎない「ハビタブルゾーン」に位置している。そのため、生命が存在しうる環境が実現されている可能性があると期待されている。

グリーゼ832cは地球の数倍程度の大きさがあるため、濃密な大気による高圧高温の世界となっている可能性もあるとされる。こうした環境は地球よりもむしろ金星に近い。グリーゼ832cをスーパービーナス(Super-Venus)と報じているメディアもある。

関連サイト:
Gliese 832c: Life-Roasting 'Super-Venus' Discovered - Discovery News Jun 30, 2014