2015年4月7日火曜日

クールノー競争

読み方:クールノーきょうそう
別名:クルノー競争
別名:クールノーの競争モデル
別名:クールノー・コンペティション
別名:クールノーゲーム
別名:クールノーモデル
英語:Cournot competition

アントワーヌ・クールノー(Antoine Cournot)が提唱した、寡占市場における企業の戦略モデル。ライバル関係にある寡占企業が生産量を変えない(常に一定である)と前提して自社の生産量を決定するという考え方。

商品価格が市場に供給される商品数(すなわち生産量)に左右され、かつ市場がいくつかの企業によって寡占されている状況においては、生産量の調整(による価格の調整)が自社の利益を最大化する要因となる。クールノー競争モデルでは、ライバル企業の生産量は変わらない前提で自社の生産量が決定される。しかしながら現実には、ライバル企業も(こちらの生産量が変わらない前提で)生産量を調整してくるので、市場には不均衡が生じる。そこから双方の調整が繰り返された後に生産量と価格とが均衡に近づいていく。

寡占市場における競争戦略のモデルとしては、クールノー競争と共にベルトラン競争も知られる。クールノー競争は生産量を変動させて利益最大化を図るモデルであるが、ベルトラン競争は価格設定を変えて利益最大化を図る場合のモデルとなっている。