2015年7月2日木曜日

過重労働撲滅特別対策班

読み方:かじゅうろうどうぼくめつとくべつたいさくはん
別名:過特班
別名:かとく
別名:かとく班

違法な長時間労働(過重労働)の問題への対応に取り組む専任の特別班。通称は「かとく」。2015年度に東京労働局と大阪労働局にそれぞれ設置され、発足式が行われた。

過重労働撲滅特別対策班は、前年2014年に厚生労働省が設置した「長時間労働削減推進本部」の取り組みを推進する機関と位置づけられる。過重労働が疑われる事案について、高度な技術を活かし、幅広く捜査し監督する役目を担う。一言でいえば、いわゆる「ブラック企業」問題に対応する専門機関である。

過重労働撲滅特別対策班の発足を発表した東京労働局の資料によれば、企業の中には従業員に違法な長時間労働を強いた上で労働時間のデータを改竄するといった悪質な隠蔽を行っているケースも多い。過重労働撲滅特別対策班は、こうしたデータ改竄が疑われる事例にはデータ解析の技術を駆使するなどして、実態解明を進めることができるという。

2015年7月初頭には、靴を販売する大手チェーン店が労働基準法違反の疑いにより書類送検されると報じられた。過重労働撲滅特別対策班による書類送検はこの事例が初であるという。

関連サイト:
「過重労働の撲滅に全力で取り組み、働く方が安心して活躍できるように成果をあげてほしい」。過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」発足式で訓示する塩崎厚生労働大臣。 - 厚生労働省フォトレポート 2015年4月1日