2017年12月7日木曜日

生分解性プラスチック

読み方:せいぶんかいせいプラスチック
別名:生分解プラスチック

自然界に存在する微生物によって完全に消化・分解される(生分解される)プラスチックの総称。最終的には水や二酸化炭素となり、完全に自然に還る。それでいて、硬さ・柔軟さや熱への強さ・弱さといった性質は従来のプラスチック製品と同等であり、既存のプラスチック製品を代替できる。

旧来のプラスチックは石油製であり、加工しやすく、腐食しにくい性質を持つ。安価で製造できることもあり、極めて利便性が高いものの、使い終えて廃棄する段になると極めて処理しにくい厄介なゴミに変じる。自然環境の中に捨てられるといつまでも残り続け、景観を損ねるだけでなく周辺の生態系に対して大きな悪影響を及ぼし得る。焼却処分においては(等にプラスチックが不完全燃焼した場合には)有害物質の発生につながるという側面もある。

生分解性プラスチックは、万が一自然の中にうち捨てられても、いずれ完全に分解される。このため自然環境に優しいプラスチック素材として実用化と普及が期待されている。

プラスチックの区分としてはバイオマス原料に由来するポリ乳酸を素材とする「バイオマスプラスチック」もある。バイオマスプラスチックは化石燃料を素材にしないプラスチックを指す呼び名であり、生分解性プラスチックとは定義が異なる。