2019年1月31日木曜日

非認知能力

読み方:ひにんちのうりょく
別名:非認知スキル
別名:否認知的能力
別名:社会情緒的能力
別名:社会情緒的スキル
別名:ソフトスキル
英語:non-cognitive skills
英語:soft skills

個人の能力のうち、いわゆる「認知能力」には該当しない種類の能力の総称。学力テストや知能テストなどによる指標化が難しい、性格や気質に属する能力。

非認知能力に区分される性質の例としては、協調性、計画性、粘り強さ、意欲(モチベーション)の高さ、あるいはリーダーシップなどが挙げられる。

国立教育政策研究所がまとめた「否認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書」(2015年)では、OECD(経済協力開発機構)の報告書における非認知能力の区分を次のように紹介している。

このレポートでは, 人のスキルを認知的スキルと非認知的スキルに大きく整理して捉えており, 公社を「社会情緒的スキル(Social and Emotional Skills)」と呼んでいる。
認知的スキルは, 知識, 思考, 経験を獲得する能力であり, 獲得された知識に基づく解釈や推論などが含まれる。
一方, 社会情緒的スキルは, 「長期的目標の達成」「他者との協働」「感情を管理する能力」の3つの側面に関する思考, 感情, 行動のパターンであり, 学習を通して発達し, 個人の人生ひいては社会経済にも影響を与えるものとして想定されている。
否認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書
非認知能力はおおざっぱにいえば「地頭」や「世渡り力」と呼ばれる種類の能力にも通じる。必ずしも学業成績や学歴に結びつくとは限らないが、社会生活を送る上での重要性は学歴(認知能力)に勝るとも劣らない。昨今ではそうした認識が広がりつつあり、非認知能力を伸ばす子育ての在り方が注目されている。

関連サイト:
否認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書 ― 国立教育政策研究所(PDFファイル)
Skills for Social ProgressThe: Power of Social and Emotional Skills ― OECD