「東京アラート」は、東京都が感染症の感染拡大の兆候を把握した場合に、都民へ警戒を呼び掛けるために発動される、警戒情報である。2020年6月2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する警戒情報として東京アラートが発動された。
東京アラートは感染症対策の一環として都が独自に導入している。2020年6月2日の夜は、東京アラートが発動されたことを受けて、新宿の東京都庁や東京湾に架かるレインボーブリッジが夜に赤くライトアップされた。
東京アラートはあくまでも警戒情報の発令であり、強権をもって都民に何かを強いるという性質のものではない。ただし、感染拡大状況がある水準を上回った場合などには、感染拡大防止を徹底するために外出の自粛や事業者の休業の再要請が検討される。
日本政府は2020年4月に緊急事態宣言を発出し、翌5月にこれを解除した。東京都は「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」を作成し、段階的な自粛の緩和を図っていた。6月1日に「ステップ2」と呼ばれる緩和状況へ移行した矢先であったが、1日に報告される感染者数の再増加などを受けて東京アラートの発動が決定された。
6月2日の東京アラート発動は、流行の「第2波」が訪れる可能性を見据えた警戒情報である。東京都は、従来どおり「3密の回避」「ソーシャルディスタンスの確保」「手洗いの徹底とマスクの着用」の実践するよう呼びかけている。
関連サイト:
新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップについて ― 東京都