2020年7月20日月曜日

我田引水

読み方:がでんいんすい

我田引水とは、我田引水の意味

我田引水とは、他人の事情などは考えず、自己中心的な言動をするという意味のこと。稲作の命である水は、本来近隣の皆で分け合うものだが、自分の田んぼにばかり水を引き込もうとする者を例えたのが由来である。英語ならば「self-centered(自己中心)」となるし、漢文であれば「自私」というまさに自分が!自分が!という表現となる。

我田引水の語の類語

我田引水の語は、同じ日本語でも分かりやすい類語である「利己主義」「我儘」という言葉に置き換えられる。しかしそれらの直接的な言葉と比べると、「我田引水」は、ズバリとは言いにくいことも、やんわりと気づかせる日本語らしい表現といえる。

はっきりと比較して主張するようなとき、あるいは相手を非難する目的の場合は、あえて「利己主義」「自己中心」などの言葉を使うことも効果的ではあるが、「我田引水」という四字熟語を引用することによって、人間関係の軋轢を低減させる効果がある。

我田引水の語の例文、使い方

我田引水の語の具体的な使い方として、「我田引水と誤解されるような言動は慎むべきである」「我田引水と思われかねないことは承知の上なのですが」など、ビジネスの場や微妙な人間関係に気を使う場面でも、この例文のようにさりげなく真意を伝えることができる。

「我田引水」のように古くからの生活に根差した言葉は、現代においては雅やかな効果を生み、たとえそれがネガティブな内容であっても人々の心に受け入れられやすい効果を生むのである。