2010年11月6日土曜日

バラスト水管理条約

読み方:バラストすいかんりじょうやく
別名:船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約
別名:船舶バラスト水及び沈殿物の制御及び管理に関する国際条約
別名:バラスト水規制条約
別名:バラスト水条約
別名:BWM条約
英語:International Convention for the Control and Management of Ships' Ballast Water and Sediments

海上輸送で積荷を持たない航行時に、船舶におもし(バラスト)として積載される海水(バラスト水)や沈殿物を管制・管理するための国際条約。国際海事機関が2004年に採択した。

条約は、バラスト水がもたらす水生生物の越境を阻止するため、放出されるバラスト水に含まれているプランクトンや細菌の含有量を一定水準以下まで削減することを規定している。この基準は「バラスト水排出基準」と呼ばれ、動物プランクトンなどの大型プランクトンは1立方メートル当り10個未満、植物プランクトンなどの小型プランクトンは1ミリリットルあたり10個未満まで削減しなければ、そのバラスト水を海に排出できない。コレラ菌や大腸菌などについても厳しい基準値が設定されている。

バラスト水排出基準を満たすには、各船舶のバラストタンクにバラスト水処理装置と呼ばれる浄化装置を設置する必要がある。バラスト水管理条約そのものは2004年に採択されたが、批准する国の数が発効要件を満たさず、2010年10月に至るまで発効されていない。近年、主要海事国の1国である米国が批准の動きを見せており、発効が現実味を帯びてきている。

関連サイト:
バラスト水管理条約 - 日本海事協会
バラスト水管理条約、各ガイドライン、その他の技術ガイダンスの概略及びダウンロード - 財団法人日本舶用品検定協会
GloBallast Partnerships - 英語