2011年1月30日日曜日

国旗国歌問題

読み方:こっきこっかもんだい

学校の入学式や卒業式などで、公立高校などの一部教職員が国旗掲揚や国歌の起立斉唱に反対し、起立すべき場面で不起立のままでいたり、ピアノの伴奏を拒絶したりしている問題。

拒絶側の主張には、国旗(日の丸)と国歌(君が代)は共に軍国主義時代に国旗国歌として用いられてきたものであり、教育の場でそれを重んじるよう指導するのは、憲法19条に謳われる「思想・良心の自由」を侵害するものだ、といった考え方がある。

他方、教師として児童に模範を示す立場のものが儀式の場においてむしろ規律を乱し、しかも公立校の職員であれば国家の下に職務を全うするべきものが、国家の象徴である国旗・国歌を拒絶するのは異様だとする見解もある。

なお、日の丸・君が代は、長らく法律上は国旗・国歌であると明文化されておらず、1999年になり初めて「国旗及び国歌に関する法律」によって法的に国旗・国歌と定められている。

国旗国歌問題に対し、2003年に東京都教育委員会は都内の公立高校などに宛てて入学式・卒業式などでの国旗掲揚・国歌起立斉唱を義務付けるよう通達(日の丸・君が代通達)。これに対して一部の教職員は、思想・良心の自由の侵害だとして訴訟を起こしている。