2011年6月8日水曜日

カンピロバクター

別名:カンピロバクター菌
英語:Campylobacter

病原菌の一種で、ねじれた棒のような形をしている桿菌の総称。人に感染して食中毒の原因となる。特に、「カンピロバクター・ジェジュニ」と呼ばれる種が食中毒の原因菌として知られている。

カンピロバクターは、当初、家畜の流産を引き起こす病原体として知られていた。後に、人に感染して食中毒を引き起こすことが分かり、人畜共通感染症(ズーノーシス)の病原体として知られるようになった。

カンピロバクターは牛、豚、鶏など一般的な家畜が腸管内に保有しており、主に家畜の糞便を介して感染する。数日間の潜伏期間を経て発症し、下痢や発熱をはじめとする複数の症状を引き起こす。また、ギラン・バレー症候群と呼ばれる難病を併発する可能性もあると言われている。

2011年4月に北陸の焼肉チェーン店で「腸管出血性大腸菌O-111」による食中毒が発生し、5月6日までに4名が死亡する事態となっているが、4月中に兵庫県の飲食店でも食中毒騒ぎがあり、罹患者からカンピロバクターの菌が検出されたことが、5月5日に発表されている。5月22日には群馬県で女子高校生ら8名が、6月8日には三重県で鶏刺し(鶏肉の刺し身)を食べた学生30余名が、食中毒に罹り、カンピロバクター菌が検出されている。

関連サイト:
カンピロバクター食中毒予防について(Q&A) - 厚生労働省 食品安全情報