2011年10月26日水曜日

メツァモール原発

読み方:メツァモールげんぱつ
別名:メツァモール原子力発電所
別名:メタモール原発
別名:メタモール原子力発電所
別名:アルメニア原発
英語:Metsamor Nuclear Power Plant
英語:Metsamor NPP

アルメニア西部にある同国唯一の原子力発電所。トルコ国境近くに所在する。1号機・2号機の2基の原子炉があり、1号機は1979年から、2号機は1980年から稼動している。

メツァモール原発の原子炉のタイプは旧式で、原子炉格納容器や緊急炉心冷却装置を装備していない。2基ともに運転開始から30年以上経過しており、老朽化も進んでいるとされる。このため、事故発生時の危険度はかなり高いといわれている。1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故以来、国際的にメツァモール原発の停止が度々呼びかけられている。

1988年にアルメニア北部でマグニチュード6.8の地震が発生した際、震源地はメツァモール原発から100キロメートル未満の距離に位置していた。この地震では直接の被害は受けておらず、一時停止したのみで運転は正常に継続された。

2011年10月23日にトルコ東部のワン、エルジシュ付近で発生したマグニチュード7.2の大地震では、メツァモール原発が「被害を受けた」と報告されている。ちなみに、トルコ国境とメツァモール原発との距離は約15キロメートル程度である。

2011年10月26日現在、メツァモール原発からの放射能漏れも確認されており、周辺地域では基準値を超える放射線量が検出されているという。

関連サイト:
トルコ地震で、隣国アルメニアの原発に被害 - イランラジオ 2011年 10月 25日