2012年12月28日金曜日

河野談話

読み方:こうのだんわ
別名:河野官房長官談話
別名:河野内閣官房長官談話
別名:河野洋平官房長官談話
別名:河野洋平官房長官(当時)談話

1993年に、河野洋平・第55代内閣官房長官が発表した談話。「日本軍が従軍慰安婦を強制連行した」と、日本側が事実として認めたことを示す談話として一般に認識されている。

河野談話に先立ち、政府は「いわゆる従軍慰安婦問題」の実態について調査を行っている。1993年8月4日付けの調査報告書には、「慰安所」が「軍当局の要請により」設置され、旧日本軍は「慰安所の設置や管理に直接関与した」ことや、慰安婦が「自由もない、痛ましい生活を強いられた」ことなどを認める旨の記載がある。

従軍慰安婦の数について、1993年の報告書では、資料もなく不明とされていると同時に「数多く存在したものと認められる」と結論付けられている。

河野談話が公開された翌年の1994年には、村山富市・第81代内閣総理大臣が韓国に対して謝罪の意を表している。以後、河野談話はたびたび韓国に対日賠償請求の論拠として利用されている。

河野談話は明確な根拠がないまま日本の非を認めている点が問題であるとして、再検証を求める声がある。2007年には、第1次安倍内閣の元で河野談話の内容を検討し直す趣旨の閣議決定がなされたが、安倍晋三が病気により退陣したこともあり、これといった進展は見られなかった。

2012年12月26日に成立した第2次安倍内閣において内閣官房長官に就任した菅義偉は、12月27日に河野談話の内容は学術的観点から再検討する必要があるとの見解を示している。

関連サイト:
いわゆる従軍慰安婦問題について - 内閣官房内閣外政審議室