2012年11月14日水曜日

揚子江カワイルカ

読み方:ようすこうカワイルカ
別名:揚子江河海豚
別名:ヨウスコウカワイルカ

揚子江に生息している、あるいはかつて生息していた、カワイルカの固有種。生息範囲は、揚子江の河口から1700キロメートル上流あたりと見られている。

カワイルカは大きな河川に生息し、淡水または汽水域を生息地とする。ガンジス川、インダス川、アマゾン川、ラプラタ川 などにそれぞれの固有種または亜種が生息している。

揚子江カワイルカは、1950年代に中国が「大躍進政策」のもとに経済的・産業的発展を進める中で、個体数を急激に減少させていった。複数のダム建設事業も個体数減少に拍車をかけたとされる。1980年代に揚子江カワイルカの捕獲・狩猟を法的に禁止しているが、1998年には確認できた個体は7頭のみとなっていた。

2006年には1ヶ月にわたり生息実態の調査を行ったが、揚子江カワイルカは1頭も確認できなかった。この翌年に揚子江カワイルカの絶滅が宣言されている。

揚子江には、揚子江カワイルカの他に揚子江スナメリとよばれるイルカの仲間が生息しているが、揚子江スナメリの絶滅も時間の問題であると見られている。