2012年12月19日水曜日

山中伸弥

読み方:やまなかしんや
英語:Shinya Yamanaka

iPS細胞( 人工多能性幹細胞)を開発したことで知られる医学者。1962年大阪生まれ、神戸大学医学部卒業。2012年のノーベル医学賞受賞者である。

山中伸弥は、大学卒業後に整形外科医として病院勤務を経験した後、医学研究者に転身した経歴を持つ。大阪市立大学大学院で薬理学を学び直した後、1993年に米国カリフォルニア州のグラッドストーン研究所(Gladstone Institute)に留学し、そこでiPS細胞の研究を開始した。

米国での約3年の研究生活の後、山中伸弥は日本に帰国し、日本学術振興会、大阪市立大学などを経て奈良先端科学技術大学院大学に移籍した。2003年に科学技術振興機構(JST)から5年間で3億円の支援を受けることが決まり、研究の末iPS細胞の開発に成功した。2004年に山中伸弥は京都大に移籍し、iPS細胞の研究を続け、2006年にマウスにおけるiPS細胞の生成方法を確立した。

2012年10月にノーベル賞の受賞者が発表され、山中伸弥は英国の生物学者ジョン・ガードンと共にノーベル医学賞の受賞者に選ばれた。受賞者の平均年齢より7歳ほど若い50歳での受賞、マウスでのiPS細胞の作成から約6年というスピード受賞といった点も注目を集めた。

なお、山中伸弥と共にノーベル医学賞を受賞したジョン・ガードンは、クローン技術の開発者であり、iPS細胞が連なる研究分野の開拓者ともいえる人物である。ノーベル賞受賞時点で齢79歳、研究成果から約50年を経ての受賞となった。