2013年1月29日火曜日

大気汚染指数

読み方:たいきおせんしすう
別名:空气污染指数
英語:Air Pollution Index
英語:API

大気汚染の程度とその危険度を評価・区分する指標。主に中国で採用されている指標を指す場合が多い。

中国では、大気汚染指数を主に0~300の指数で示し、またその指数を6段階のレベルに区分している。指数の値が大きければ大きいほど汚染の程度が酷いことを示す。この値は100を一つの基準としており、100を上回ると「軽度の汚染」すなわち大気が汚染された状態とみなされる。

大気汚染指数が300を超えると「深刻な汚染」に区分される。健康な人に深刻な健康被害が及ぶ可能性が高くなる。外出の自粛が促され、屋外での活動が禁止される。

なお、米国で採用されている大気質指数(Air Quality Index)は、大気汚染の程度を0~500の指数と6段階の危険度レベルによって表す。値が100を超えると有害(敏感な人にとって健康に有害)に区分され、300を超えると「Hazardous」(危険)に区分される。中国の大気汚染指数の区分とおおむね共通している。

大気汚染の程度を観測する手法として、一般的には「PM2.5」と呼ばれる微粒子の大気中濃度を計測する方法が用いられる。PM2.5は直径2.5マイクロメートル以下の粒子の総称である。このレベルの微粒子は気管から肺胞を経て体内深部に到達し、特に人体に有害であるとされる。米国の大気質指数もPM2.5の濃度による指標である。

他方、中国の大気汚染指数は、PM2.5でなく、直径10マイクロメートル以下の微粒子「PM10」を観測に用いている。PM10は鼻毛で遮ることはできない程度の粒子サイズとされる。

2013年1月現在、北京をはじめとする中国各都市圏では重度の大気汚染が進行しており、問題視されている。北京に所在する在中米本国大使館では、敷地内の大気の状況を観測し、そのAQIを公表している。

ちなみに、カナダではAir Quality Health Index(AQHI)と呼ばれる指標が用いられており、1~10および10超(10+)の全11レベルと、4段階の危険度に区分されている。

関連サイト:
北京市内の大気汚染について - 在中国日本国大使館 2012年10月