2013年2月13日水曜日

重症熱性血小板減少症候群

読み方:じゅうしょうねっせいけっしょうばんげんしょうしょうこうぐん
英語:Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome
英語:SFTS

ダニが媒介する感染症。2010年前後に初めて発見・報告・原因特定が行われた比較的新しい感染症である。

重症熱性血小板減少症候群の病原となるウィルスは「SFTSウィルス」(SFTSV)と呼ばれる。マダニ、フタトゲチマダニなどのダニ類がSFTSウィルスの宿主であると考えられている。2013年2月現在、感染経路の全貌は未詳であり、直接ダニに咬まれるだけでなく感染者の体液などを通じて感染する可能性もある。感染すると発熱、嘔吐、下痢、血小板の減少といった症状があらわれる。致死率は10パーセントほどと報告されている。

重症熱性血小板減少症候群に対する有効なワクチンはなく、患者には目下対症療法が行われる。重症熱性血小板減少症候群は2009年に中国で発見・報告された疾患だが、2013年1月には日本国内で感染者が見つかったことが厚生労働省により発表された。厚生労働省では報告を広く呼びかけている。

ダニは自然界にも人の生活圏にもおびただしい数の個体が生息している。ダニがもたらす感染症は多く、中にはリケッチアやツツガムシ病など、人間にとって脅威であるものが少なくない。

関連サイト:
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の国内での発生について - 厚生労働省