2013年3月8日金曜日

連続核移植

読み方:れんぞくかくいしょく
別名:再クローニング

クローン動物として作成された個体の細胞を使用して、そのクローンを作成すること。核移植で作成されたクローンを使用して行われる核移植。クローニングを繰り返すこと、とも言える。

連続核移植が際限なく可能であれば、ある細胞の遺伝子を無限に複製でき、優良な家畜の生産や絶命危惧種の保全などに活用できる可能性がある。ただし実際には、核移植を繰り返すうちに出産率が低下していくため、クローン生産は数世代までが限界となっていた。

理化学研究所によれば、連続核移植によって出産率が低下する原因は、クローン技術に特有の「初期化異常」と呼ばれる現象であるという。クローン作成を繰り返すうちに初期化異常が蓄積され、徐々に出産率が低下していくという。

理化学研究所は2005年に、初期化異常が「トリコスタチンA」と呼ばれる物質により改善されることを発見した。マウスによるクローン作成の実験を続けた結果、2013年までに25世代のクローンマウスを作成することに成功したという。個体数は580匹を超える。

関連サイト:
1匹のマウスから500匹以上のクローン作出に成功 - 独立行政法人 理化学研究所 プレスリリース 2013年3月8日